リーダーシップについて考えてみた 採用基準を読んで
今の日本のリーダーは誰だろう。
多くの人は安倍首相をあげるだろうし、経済界で言えば孫正義や新浪さんの名があがるのではなかろうか?
もちろん誰かしらの名前が上がると思うのだが、最近は昔にくらべかっちょいいリーダーが減ったんじゃないのかと思う。
(昔は田中角栄とか松下幸之助みたいな人がうようよおったよね)
ヤッパリ、日本はかっこいいリーダー、ヘッテきたかもねー!!
ちなみに私はそれはそれでいいと思う。
逆に少ない方がチャンスがあると思ってしまうのだが、そんな低俗な考えは持たずに、ただ日本のために純粋に危機感を抱き、本書を書き上げたのが、かの人気ブロガー「ちきりん」本人といわれておる伊賀泰代さんである。
ざきおの名前にも「泰」という感じが使われているため、地味に親近感を持っていたのだが、やはり前評判通り、改めてリーダーシップの重要性について考えさせられる良書であった。
自分もリーダーシップは最重要能力として位置付けており、最近は自分から積極的にリーダー業務を引き受けているが、この本はよりその重要性を教えてくれる本であった。
本書を読んだ重要ポイントをまとめておきたい。
- そもそもリーダーシップとは??
リーダーシップ。これ、すごい抽象的な表現である。だってそもそもリーダーシップって何ですやん?って感じじゃないか。ふむ、ただし、幼稚園児にもわかる表現であえて言葉付けをするとしたら、
「馬車馬」ではないかと思う。(くれぐれも死ぬほど働いているという意味ではない)
馬車の乗組員はチームのメンバーである、しかし、誰も馬車を操縦する人はいない。まさに、動く、決める、行き先を決める。これらはリーダーとして必要な資質ではなかろうか。ひひ~~ん。ということでリーダーシップをまずは上記のわかりやすい表現で示してみた。
2.リーダーが行うべきこと
ではもう少し具体的にリーダーのお仕事とは何でしょう。本書から引用したが
- 目標を立てる
- 先頭に立つ
- 決断する
- 伝える
の四つが重要な行動である。
特に自分が改めて大切だと思ったことは、「目標を立てる」。
これはできるだけメンバーのモチベーションを掻き立てる魅力的な目標でなくてはならない。
スティーブジョブズではないが「俺たち世界を変えようぜ?」くらいの魅力的な目標が素晴らしいだろう。
ここまでではなくても「3年後に市場シェアーの50%を超える」「業界売り上げ一位になる」でもよい。もちろん企業業績についてもよいが、今後企業するときには、ぜひとも社会をこう変えようぜ?というビジョンを掲げたい。そのためには、常日ごろから自分がいかに社会に問題意識を持っているかが大切である。
3.自分が目指すべきリーダーシップ像について
自分は入社して半年たったとき、壁に張った一枚の用紙があった。そこには、自分が目指すべきリーダーシップ像について「3年後に世界で通用するグローバルリーダーになる」と書いた紙を貼り、日々そこに到達するために精進してきた私であるが、この「グローバルリーダーっていったい何ですやん?」という極めて単純な質問に対して、実は明確な答えを持っていなかった。しかし、今回この本書を読み進めるうちに、上記の問いに明確に答えていたのだ。
そこには、グローバルリーダーについて
①海外で雇った現地社員を率いて、開発、営業、マーケティングなどの事業オペレーションを海外でも回していけるリーダー
②海外で買収や提携した企業の社員とともに、事業企画や問題解決のプロセスを率いていけるリーダー
こ、これだ。これである。私が求めていた答えは。
これまでは現地の方を引っ張っていけるリーダー、というざっくりしたイメージしかなかったわけだが、これが目指すべき姿の一つなのではないか。
4.会議でのリーダー的スタンスの重要性
これには読んで「わかる~」とお姉風にスタバで口走ってしまったのだが、意見を言う人には二つの種類がある。
①自分の意見や批難だけ言って、ではどうしたらよいか?という発言をしない人
②意見+こうしたらいんちゃう?という具体的アクションを伴った発言をする人
常々①の発言をするやつは使えん奴や、と思っていたが、これもどうやらリーダーシップに起因するようであると本書を読んでいて試して合点した。
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ところで、全員がリーダーシップをもっているチームでは、最終的な判断を下すのは、オフィシャルなリーダーであったとしても、議論の段階では全メンバーが「自分がその立場であったら」という前提で議論をします。このため各メンバーはリーダーに対して、「ここがおかしい」「ここを変えてください」と言った、意思決定者への陳情のような意見の述べ方ではなく「私がもしリーダーであればこういう決断をする」というスタンスで意見を述べます
ふむ。たしかに、こういうスタンスで発言をする人ってかなり少ないと思います。
先日の会議でも自分の不満に思っていることだけを喋る人が多く、マジでまとまらずムカついていたが、こういう意識をみんなが持てればいいんだね。てへ。これは反面教師にしなければ。
5.リーダーシップを持つ人が他部署の意思決定に口出しをする理由
これは自分も常々考えてきたことであるが、逆に自分が行ってきた部分であり、誇りをもっていいだろう。
本書より抜粋
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他部署の案件だからと黙る人はことなかれ主義であり、後者こそがリーダーシップを発揮しようとする人です。後者が他部署の問題にも口を出す理由は、おせっかいだからでも、空気を読まないからでもありません。その理由は唯一
「自分はこの企業の利益の最大化という成果達成のために、誰に命令されなくても、必要なことをやるべき債務がある」と理解しているからです。しかし、日本の組織では、こういった人は往々にして「組織の和を乱すおせっかいな人」とみなされ、組織全体から疎まれます。
他部署の決定に、「なぜそういった決断をしたのか」「他の選択肢はあり得ないのか」「他の案の方が収益があがるのではないか」などと議論を持ち掛け、それによって成果を向上させようとするならば、そこには強力なリーダーシップが必要とされます。
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我々の使命は、世界文化の進展であるが、そのためには、一人一人はどのようにしたら会社の価値を高めることができるのか、という意識が必要不可欠である。
しかし、残念ながらこの気持ちを持つ人は少ないし、具体的に行動に起こせる人も少ない。上記の行動はまさにその鏡的行いである。
自分もこのような行動は多少行ってきたが行うための条件として、
・コミットする覚悟
・嫌われる勇気
・根拠なき自信
がいると思う。
中途半端に口を突っ込んで後は放置プレイはだめであるし、そのためにはコミットする覚悟が必要。また周りからはうざいと思われるし、ある程度こいつなんかできるかも、という根拠なき自信がいる。
それら全部を含めてリーダーシップなのかもしれないな。ひひ~ん。
6.リーダーに必要な能力
平均的能力の人と、何かに突出してできる人。この二人が何かの難所にぶつかったときには、どちらがリーダーシップを持って問題解決ができるだろうか。
この場合は、後者である。
平均的な人は全能力が中途半端であるため、難所になってもどの能力もうまく活用できずに、壁にぶつかってしまう。しかし、後者はその優れたスパイラルスキルを用いて、それによる一点突破を行ってしまうのだ。
では自分のスパイラルスキルはなんだ?
・粘り強い思考力
・フットワークの軽さ
なのではないかと思うが、はて、これに関しては今後見つけていかんといかんだろう。
そういえば昔T型人間みたいな話がはやったが、これはイメージ幅広くスキルがあるのと、それに加えて一つ自分の専門性があればよい、というようなことであったな。
自分も昔、T型人間になるべき論理的思考力を一つの軸とする、
と考えたいたが、まああまりこれを一つの軸にするのもなんだかな~という感じである。そこからマーケティング、ファイナンス、ほにゃらら、といろいろ学んできたが、
結局突出した強みはないんちゃうかな、いや、
でも「企画構想力」が自分にはあるじゃないか。
7.日ごろから意識すること
リーダーシップを身に着けるためには、日ごろからの意識次第であると感じた。例えば下記
「議論をするときに、最初に発言をする人、大勢が同じ意見を述べているときに異なる意見を発する人」
「海外ではこういう場合必ず誰かが相乗りを誘いはじめます(電車の遅延でタクシーの行列時において)」
まあこれらはあくまで一例だが、ここに到達するには勇気がやはり必要なんじゃなかろうか。本物のリーダーは勇気も兼ね備えておく必要があるのだ。
以上、つらつら書いてきたが、
十分な情報がそろっていればリーダーでなくても決断できる。
「情報も時間の不十分な中で、決断をすること」これがリーダーである。とちきりんは言っているのだ。
以上を踏まえて、リーダーとは、
「成果を出すために徹底して動ける人」という言葉が適切ではなかろうか。ひひ~ん。
- 作者: 伊賀泰代
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