なぜチェキがヒットしているのか?チェキに惚れる現代人のフロー特性について考えてみた
今日は某家電量販店によったのだが、
そこでついつい衝動買いしてしまったものがある。
「チェキ」だ。
前から欲しかったのです。チェキ、だってその瞬間を切り取ってくれるってめっちゃエモくない?逆に、その楽しかった思い出を一瞬で過去にしてくれるってエモキツくない?
んで、来週は同期の送別会があるし、今子供もちっちゃく可愛いから、
これからめちゃめちゃ活躍するんじゃなかろうかと思い
買ってしまいました。
お値段は八千円くらいでかなり安かったし、使うのが楽しみですな。
んで、自分がチェキコーナーを去る瞬間に別の子連れのお母さんが入ってきて、
「チェキかわいい〜」と言っていた。
わかる、確かにチェキって可愛いんだよ。まずフォルムが可愛い、四隅の丸みや低めに位置するレンズ。
特に四角型のタイプなんかはたまらん。めちゃめちゃbaby schemaを刺激してくる。
baby schemaについての考察はこちら
で、ちょっと色々考えていた。なぜこんなにもチェキに魅力を感じてしまうのか、
もちろん僕だけじゃない。
特にミレニアルに受けてるんだ、こいつ。
今の時代の何かが、我々現代人のチェキ欲するトリガーを間違いなく刺激してると
思うわけですよ。それを今日は考えたい。
①チェキの魅力とは一体何なのか?
チェキの最大の特徴はその瞬間をすぐ現物の写真にできることだ。
スマホ写真でも撮影し、その瞬間を記録はできるけど、デジタルの保存であり
物質としては残らない。
物質として手元に残らせることができることがチェキなのですよ。
じゃあ物質だったら何が良いのか?
例えば、
・そこに手書きでメッセージが書き込める。
・映像が現像されるまで時間がかかり、その出来上がりをワクワクしながら待つことができる。
・できた写真はフォトジェニックでインテリアとしても使えるし、
部屋の見える場所に置くことができるので思い出が想起されやすい。
など、友人との感情の共有を刺激する体験を得られるのです。
んで、色々あるこのチェキの良さ、色々、ある、が、
僕が感じるチェキの最大の魅力は、
「時間は有限でありこの瞬間はもう戻ってこない過去になっちゃったよ」と
いう哀愁感を僕たちに漂わせてくれるところだと思うのですよ。
これほんと不思議なんですよ。
だって、普通のスマホで撮った写真だったら、そんなことを感じない。
自分がうまく写っているか、綺麗に取れているかだけをチェックし、
「あとでみんなにLINEで共有するよ〜」で終わりだ。
でもチェキを使って撮影し、みんなで確認すると、
「あ、なんか切ない」という気持ちにさせてくれる。
これを論じるには、人間の体験のフローとストックについて述べなければならない。
②フローとストックとは?
僕は大抵のものはフローとストックに分けられると思ってる。
僕たちの日常の行動もそうだ。
たとえば僕たちの日常はほとんどフローであり、その行動のほとんどは毎日のルーティンとして過ぎ去ってしまう。
この場合のフローとは流れ去ってしまうことであり、記憶としてほとんど覚えていないことである。3日前の食堂の昼飯のようなものだ。
まあ定義を割とはっきりするなら、短期記憶にしか残らず、長期記憶には残らないものであるとしよう。
一方、ストックは結構はっきり記憶に残る体験だ。
刺激に渇望する現代人がストックを求めるのは当然のことである。
んで、この日常の体験を、フローからストックにレベルアップさせる一つのトリガーは希少性、有限性である。
例えば、高校卒業前の最後の数週間、部活を引退する前の最後の練習、転職する前の最後の日の職場で過ごす時間、実家で食べられるご飯、老い先短い祖父母と話す時間。
これらは何気ない日常とそんなに変わらないのに、突然と輝きを感じた気はしなかっただろうか?
これは全て有限性、希少性が備わっており、それを脳が価値がある、と感じてしまい
特別な感覚を味わっているからだと思う。
でも今の現代人は希少性を感じることが少なくなってきた、
それはあらゆるものの限界コストが下がってきて、安く何でも入手できるからだ。
さらに現代人が浴びる情報は圧倒的に増えている。
これらより、僕らの行動はフローな行動の比率が増えている。
例えば日常のニュースに一喜一憂してる感覚が弱くなってきた気はしないか?
だいたいタイトル見て何となく雰囲気を掴んで終わりだ。
スマホの写真なんかみんな腐る程持っているが、それを感慨深く見返すことなんて年に数回だろう。無料スマホアプリも腐る程DLして、一回使ってすぐアンインストールすれば良い。
僕も昔、毎週「プレジデント」という雑誌を買っていた。
しかし、途中でDマガジンを購読し、それでプレジデントが他の雑誌と一緒に読めるので、プレジデントの購入をやめた。しかし何が起こったかというとプレジデントをDマガジンでも読まなくなってしまったのだ。
毎月五百円で様々な雑誌が読み放題になってしまうと一気に自分の中であらゆる雑誌の価値が暴落してしまったのだ。
では、このフローが増えれば増えるほど何が起きるか、そう、
ストックが欲しくなるのだ。
チェキはフローな日常をストックに格上げしてくれるのだ。
なぜか?
それは、チェキは恐ろしいことに、その瞬間を否が応でも切り取ってしまい、その瞬間を過去にしてしまう。フローとして流れていた日常の時間を急にぶった切られて、思い出の1ページにされてしまうのだ。
今まで時間がフローとして流れていたのを、
急に過去・現在という断面図で見せられると思わず未来に対しても考えてしまうものだ。
チェキを撮り、現像を待ち、メッセージを書き込みながら、
「あと何枚こんな写真が取れるのだろうか」という未来への有限性を感じるため、
ストックにレベルアップする。
チェキで写す友達との旅行は、フローからストックへと掛け替えのない有限な時間に
しれくるのよ。
昔では日記がそれにあたるし、最近ではSNSがそれに当たっていたが、
リアルに見せつけるチェキは現代の新たなシェアリング日記とも言える。
③なんで人間は有限なものに価値を感じてしまうのか?
というか有限なものに価値があると感じてしまうよう設計されているとさえ感じている。
多分だが、二つの側面がある。
希少性を通貨として扱ってきた社会の仕組み、
もう一つは知識の共有が生存格率を高めるための手段だったからだ。
古来から人間は通貨として希少性のあるものを使っていた。珍しい貝殻やなかなか手に入らない石など、で、このクソ昔から人間に備わってきた希少性があるもの=通貨であり、通貨=価値があるもの、なので、どうしても有限性などの終わりが見えると希少性を感じてしまうのだ。
また、村人コミュニティにおいて古くから年齢が高い人は知識を持っており、その知識は村の生存確立を高めるためのツールであった。しかし年長者の寿命は短い。
寿命が短いこと、有限性があることを大切にしなければならないというのが
本能レベルでインプットされている気がする。
④チェキとこれから
さあチェキの話に戻るが、チェキのもう一つの特徴は現像フィルムが有限であることだ。現像フィルム、数が少ないくせに高いのね。
でも凝ったデザインのいろんなフィルムがあって、それがまたその瞬間の希少性を増大させてくれるツールにうまくなっているのよね。
一方僕は、今ではDマガジンをやめて、毎月気に入ったざしを単品で自分で購入している。
そんなことを考えていたら、これからの時代のビジネスが見えてくる。
ポイントは、今完全に世の中に溢れてしまって価値が暴落しているもの、
それらを有限性を刺激させる新たなパッケージングが価値を帯びてくることだ。
例えばニュース。
昔ニュースは新聞を買わなければ読めなかったが、いまはスマホを開くだけで無数のニュースが腐る程読めてしまう。
結果どうなった?おそらくみんなニュースなんてタイトルだけ見て読むのを辞めてしまっているのではなかろうか?
これもニュースの価値が暴落しているからだ。
じゃあ今の時代の求められるニュースは?
僕だったら、僕が選ぶ世界のニッチなニュースを非常に丁寧に解説し、読み応えある内容をお届けるする。
その5本を販売してしまえば良い。必ず一定数の需要はある。
他には、祖父母との会話を録音して、それを祖父母の好きな曲のオルゴールにして
途中の間奏でその録音を流すなんかも良い。
フローが溢れかえる現代において、ストック体験へと昇華させるツールとなった
ことがチェキヒットの要因であり、
今後新たなパッケージングスキルが新ビジネスを考える焦点となると思った。
みなさん、チェキでストック体験を作っていきましょう!
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同様に最近良いと感じたサービスの考察について
面白い仕事と面白くない仕事は自分次第というのは本当か?
これは嘘でしょ!
面白くない仕事、というのは、初めから面白くない、もしくは、
初めは面白かったが途中で飽きてしまった場合、どちらかじゃないですか?
確かに僕もどんな仕事でも初めは工夫次第で面白いと思います。
それこそ食料品工場で肉まんの上をつまんで回す作業も工夫次第で面白くなるでしょう。
でも途中で飽きちゃいますよね。ぜったい
で、人間が飽きる本質は、
仕事内容に飽きるのではなく、自分の成長が実感できていないことに飽きてしまう
のですよ。
肉まんの上を毎日捻り続けても、日々めちゃめちゃ成長できてる!と感じると
面白いこと間違いない。
だから、仕事は日々成長を実感できる場所を必ず選びましょう、もしくは自分で動きてそういう場所に行きましょうね
全ての人は何かしらの少数者であり、その認識さえできたら人生のパフォーマンスは高まる
人間は誰しもがコンプレックスを持っており、それは普通のサラリーマンでも、
芸能界で活躍する女優でも、小学生の子供でも、何かしらの悩みを持っている。
コンプレックスを持ちたくない、という人は多いと思うし、
実際コンプレックスを持たない方法はとっても簡単である。
それは、人と自分を比較しないことだ。
なぜなら、多くのコンプレックスは他人との比較から生まれるからだ。
あの人よりも自分は貧しい、あの人よりも自分はブサイク、
人とのコミュニケーションが友達よりも苦手、、、
でも人と比較しないことは難しい。だって人間の脳みそは、社会的に弱い立場やマイノリティな人たちを批判することを快感と感じる機能が備わっているし、
その快感機能を満足させようと、常に五感が様々な情報を集めてしまうからだ。
そしてこのコンプレックスは、それ自体がマイノリティであればあるほど、
より強い悲しみを感じてしまう。私だけみんなと全然違う、という感覚だろうか。
例えば、人前でのプレゼン苦手意識を持つ人は、普通の日本企業ではプレゼンが得意な人の方が少ないから、そこまで強いコンプレックスを感じないが、アメリカの自分発信大好き社会においてはより強くコンプレックスを感じるかもしれない。
また、例えば体に障害を抱える人は、障害者施設だけで暮らしているならそんなにコンプレックスを感じないが、健常者の多い実社会では非常にコンプレックスを感じてしまうだろう。
そもそもなぜ少数者であることが強くコンプレックスに感じてしまうかというと、
それは古くから少数者は批判の対象であったからだ。
過去、人間社会は家族があり、そこから村、そして町、都市、国、とどんどん
コミュニティを広げ、安定した社会を作り、お互いがお互いを支えあうことで
発展し、生存してきた。
そこで人間を効率的に生存させるためには、できれば皆が同じ性質、属性である方がコミュニティ運営は統率が取れてうまく機能し、生存確率は高まった。
一方で、そのコミュニティに明らかに周囲と違う人間、例えば残虐な人間やサボりぐせのある人間、一人で勝手に行動する人間がいたら、コミュニティの運営がうまくいかないので、そんな人間は排除する必要がある。
だから、人間の脳はそういう人間を批判し排除しやすいように進化した、つまり、
そう言う人間を批判し排除することに快感を感じるように設計されてしまった。
で、この脳の特性はもちろん現代の人類にも引き継がれており、
芸能人の不倫や企業の少し目だった行為でネットはすぐ炎上し、TVニュースは連日放送を繰り返す。
弱い人を叩く行為は最高に快感であるため、多くの人が辞められないのだ。
ところが、これまでの批判は目に見えてわかりやすいマイノリティな人を叩いていた。
むしろわかりやすいマイノリティで良かったのだ。
なぜなら生存確率に大きく影響を与えるのはわかりやすいマイノリティであったからだ。
しかし、最近、ネット社会により批判対象となるマイノリティレベルが
かなり細かくなっている傾向がある。
例えば、勤務時間中にお弁当を買い出していた職員が厳格処分されたり、
ある歌手の歌のタイトルが軍歌、だと言われたり、
そこまで酷いですか?と言う内容に対する批判が増えてる傾向がある。
でもこれは人間の脳にとっては普通のことである。
例えば家電市場も一昔前の画一的なニーズと比べ、現代は多様な属性の人たちの様々な特殊ニーズによってニーズが細分化されている。
同じく人の批判も同じようにどんどん際限を知らず拡大していくものなのだ。
でもちょっと待ってくれ、これが進むと、何が起こるのか、そう、あらゆる人が批判対象になってしまうではないか。
なぜなら全ての人間は何かしらの少数者であるからだ。
めちゃめちゃ足が臭い人、もみあげの長さが左右違う人、特殊な趣味を持つ人、
インドア派でもなくアウトドア派でもない中間な人、子育ては好きだけれども社会でも活躍したい女性、
みんな何かしらの点で少数者であり、
それは自分の誇れる個性でもある。
そして最近聞く「好きなことを仕事にしろ」と言うのも、この自分の個性を生かした特殊な市場を作り上げることで、これは社会的によしとされている。
でも、社会の批判のエントロピーは際限なく増え続ける。
この相矛盾する傾向が重なる社会において我々に求められることはなんなのか?
それは、「自分も何かしらの少数者であること」を認識することだ。
そしてその事実をしっかり見据え、それは強さにも弱さにもなることを感じること。
そうすると、
コンプレックスを感じることが社会のマジョリティを認識することにつながるし、
人と比べてしまうことは自分の強さを探すことにも繋がるし、
自分も少数者であることが認識できたら、人を批判する気持ちもなくなってくる。
たったこんなことだけど、こんなことが日々の意識を変えて、行動を高めて、
価値ある人生に変化させることができると、個人的に思うわけですよ。
だいぶ文章重めですが、今日はこんなところで。
人間が最後やることはコミュニケーションしか残らないんじゃないのかという仮説
あらゆるものが自動化され、日々の労働から解放され、
ロボットが料理を作ってくれて、
ヘルステックで最高の健康状態が毎日キープできて、
AIが日々の生活のチューニングと効率的な生活のレコメンドをし続けてくれたら、
僕たちは何をしたら良いの?
そう、コミュニケーションだよ。
人と話して、お互いを理解して、お互いの考えや感動を共有すれば良い。
それが人類が残された最後のやることだと思う。
コミュニケーションは
・知ってる人×リアル:これまでの出会い
・知らない人×リアル:出会い系
・知ってる人×バーチャル:SNS
・知らない人×バーチャル:出会い系、2ch
で分けるとすると、これから需要が高まるのは間違いなく、
知らない人×リアル
ですね。圧倒的にここの出会いエンジンは現代において不足している。
コミュニケーションを渇望する人間が行き着く先は、
リアルの人恋しさと偶発性の価値であり、
一体どんな人と出会えるのか、どんな体験を初めての人と共有できるのか、
というニーズが地盤沈下のごとく人々の中に発生し出す。
そうなるとどうなる?
そう、リアル店舗の時代到来です。
今アマゾンなどEコマースに駆逐されているリアル店舗の価値が再認識され、
その場所、インテリア空間、テーブル、通路、照明、食器、メニュー表、
あらゆるものが出会いの価値を高めるために進化して行き、それらが二人の話題を盛り上げる誘発剤となり、二人の本音を話しやすくするドラッグとなり、
ムードを最高潮に持って行くカンフル剤へとなって行く。
そこがリアル店舗の再開発時代到来。
それまでリアル店舗は諦めずにしぶとく生き延びて欲しい、必ず時代はやってくる。
日本の就活は戦略的思考と営業スキルを高める絶好の機会
新卒一括採用という歪んだ制度に不満を抱える就活生諸君、
マインドセットをタイトルのように変えるべきです。
日本の雇用体系が崩壊しない限り新卒一括採用も変わらない仕組みなので、
面接というゲームに不満をたれるより、この事実に真っ向から向き合い
むしろ自分を磨く機会と思って楽しんで欲しい。と思うわけですよ。うむ。
①エントリーシートは戦略思考の入り口、面接は対面営業スキル
まず就活をやっている人たちに言いたいのは、企業は学生というハイリスク商品を購入している、という事実です。
しかも、37年契約という圧倒的不利な立場で契約をかわされるわけですよ。
さらにパッケージに入った商品の説明書を読むしかできず、その機能を問ういくつかの質問ができるだけで、実際にその商品を使い心地を試せるわけでもなく、
途中で不具合が出たり壊れたりしても、捨てることもできず、金を払い続けるという不利な契約を結ばれるわけです。
契約内容は毎月払いの毎年無条件利息、プラス年2回のボーナス出費に加え、場所代や机、定期大、多大な諸経費合わせて、トータル5億円〜というでかい買い物をしているわけだ。
だいたい企業で売り上げ1000億、営業利益5%の会社で50億としても上記の五億円は、君らのバイト感覚でいうと、毎月8万円ちょっとの自由に金が使える状態において(20万/月稼いでそん中から生活費が60%)総額12万円の38年ローンという
ようわからん商品を何個も、時には何十個も超短期間で購入する必要がある、しかも毎年、という異常性を感じて欲しい。
で、企業人事の採用担当というのは、世界中のチームに対して、自分たちが買った商品を届ける売人のわけですよ。
だからクソみたいな商品を届けたら総スカン食らうから必死なんよね。
で、じゃあ今年はどんな商品買うか、と考えて、とはいえ全国の店舗一点一点回って商品なんか選んでられないか、とりあえず金使って募集するわけよね。
するとそこにいろんな商品が集まってきて、どこどこのブランドで、どんな場所で作られて、こんな特性があるよ〜とか色んなのが集まってくるんやけど、
この商品のカタログがESというわけやな。で、いちいちカタログ見てられないから、ぱっと見で全部判断します。
で、学歴は、この商品のブランドのわけですよ。東大、早慶はポルシェやダイソン
みたいな一流ブランドのわけよね。
で採用する側からしたら、安心したブランド買う方が信頼感あるし、
仮に失敗しても上司から怒られないわけよ、だからまずは学歴を見ちゃうわけよ、
こういう現実を把握しておきましょうね。
で、この商品をたとえばギターとして考えてみると、
カタログを読んでちょっと興味あるギターを、次店頭いって試し弾きしてみよかな〜
というのが次の面接なわけですよ。
でもね、店頭で商品を選べる時間はめっちゃ短いから、とりあえず、
何かの音を引いてみるわけですよ、オーソドックスなコードを鳴らして見たり、ちょっとしたソロを引いて見たり、これはまあ面接でいう質問なわけよね。
「学生時代頑張ったことはなんですか?」とか「あなたの強みはなんですか」とか、
ひたすらメジャーコードを弾きまくって、いろんなギター触ってみて、
どれかを選ぶんやけど、選び方のバランスが大事なわけですよ。
そりゃあ、エッジのきいためちゃめちゃメタルな音出すギターばっかりだったら、チームから叱られるから、それこそクラシックはいけるやつ、とか、
あまり特徴はないけどどんな楽曲も合わせられるとか、
この曲だけではめちゃめちゃいい音でるな、みたいな様々なギターを選んどいたら、まあなんだかんだそれが適材適所に配置されて、チームはうまく行くわけですな。
だから学生諸君はこの悩める売人という採用官の背景やメカニズムをしっかり把握しておきましょう。
②ギター側からの戦略的思考
この事実に対して、どうやって自分を売人に選んでもらえるか。
ここで、戦略的思考の出番です。戦略的思考とは、「目的を達成するための最良な方法を自分の限られたリソースから判断する」ことのわけですよね。
となると、この場合の目的は、「自分という商品を買ってもらう」、つまり採用してもらうことが目的です。
で、採用をしてもらうために、どのように攻めるか、ここが戦略的思考の最も大切なところです。
人事がどのような背景やメカニズムで意思決定をしているか、そしてカタログを眺めるわずか一分間で、自分という楽器が最も気持ちよく音が鳴ると伝えるために、
どんな見せ方をしたら良いか、ここを死ぬ気で考えるのが戦略的な思考の入り口です。
人事の背景や課題を理解すると、どんな音を鳴らすべきか見えてきます。
でもそれは案外その会社の社員から直接聞いてみたら色々わかると思います。
聞き方は、たとえばある程度事業感がある、商品企画や経営企画の社員十人くらいに、御社の課題三つ教えてくれ、と言えば何となく見えてくると思います。
くれぐれもHPなんかを参考にしないように。
で、彼らの背景や課題を理解すると、
じゃあ自分というギターはどんな産地でどんな音が出て、どんな環境下でも音がブレなくて、どんな人が引いたら綺麗な音がなる、と売人が喜ぶか、ということを考えて説明、つまりESに落とし込むわけですよ。
ここで、大切なことは、嘘を着くのではなく、「それに見合う部分を自分の中から切り取る」ことなんよね。
就活生はここで、いや本来とは違う自分をPRして嘘を着くのはいやだ、とかいうんだけど、自分を客観視するのって結構難しいから、そもそもその自分の自分に対する見方や理解自体が間違っている可能性が高いし、
人のいいところはたくさん存在してて、自分はこういう人間だからと割り切らず、
そのいいところをしっかり見極めて伝える、というマインドを持つことが大切なニョン。
しかしこの時あまりにも自分の価値観から外れていることを書くと
買ってもらった後、後悔することになるから、自分の価値観からブレない範囲で自分の最大の強みをクリティカルに売人が求めることにフィットさせて行くこと、これがまさに思考の要です。
つまりESを考えて書くことは戦略的思考を磨く絶好な機会のわけですよん
③面接という営業スキルの磨きどころ
見事ESが通ったら、はい、面接、つまり自分の対面セールス、営業の時間です。
面接ってやっぱり大切なんですよ。人に話し、自分の伝えるべきこと、魅力を伝えること。これはどんな業種でも、どんな市場に出ても必要です。
この時売人は実際の店舗に行って試し演奏を行います。
わずか十分間で自分の魅力を最大限に伝えるわけですよ。
ここで優秀な営業マンとそうでない営業マンを考えてみましょう。
ダメな営業は自分の商品の悪いところを伝えるのがうまく、良いところを伝えるのが下手くそです。またちょっと質問されても戸惑ったり、他社製品よりも優れた理由を言えなかったり、そんな感じ。
一方で、優秀な営業マンは、商品の魅力を伝えるのがうまいです。
またダメな部分を突っ込まれても、「確かにそういう面もあるが、実際に使って見たらほとんど気になりませんよ」という言葉をあらかじめ準備していたり、他の製品より優れた理由をスラスラ語ることができる。
優秀な営業マンとダメな営業マンは圧倒的。
つまり、就活でもできる学生は、自分の魅力を伝えるのがうまく、他の学生より何が優れており、ダメな部分はどんなカバーリングができるか、などを事前に準備していつ質問されても答えるようにしているだけです。
この姿勢や受け答えだけでもちろんその人物の本質はわからないし、
一緒に働いても全然使えないかもしれない。
しかし、自分をしっかり魅力的に伝えるスキルは、営業スキルの素地でもあり、
それをしっかり準備することだけでも仕事スキルの向上につながっているわけです。
だから就活を単なる一過性の出来事として、受験勉強みたいに終わった瞬間全て忘れる詰め込み式の勉強みたいにせずに、一生使えるスキルを身につえる、という意気込みで行うべきだと思うのですよ。
ちなみに外資系ではインターンが主流で、一緒に働いて使えるかどうかを判断し、
採用を決定するのが普通です。
そりゃ買った後で使えない商品だどわかったらいやですよね、クーリングオフもすぐできないし、つまり非常に合理的な判断なわけですよ。
そしてこうなると全然戦略が変わってくるよね。そもそもの戦略の目的が「一緒に働く中で有能さをアピールすること」に変化しますからね。
ただし、日本は面接という「おもちゃの箱に入った商品」を買う仕組みでしかなく、
その商品を遊んでみて購入するかも決められない社会のわけなんで、それはしょうがない。っていうことです。
以上、つらつら書いてきましたが、学生諸君は就活というゲームを
戦略的思考と営業スキルを鍛える絶好の機会だというマインドセットで楽しんで取り組んでみてください。この二つは、企画を行うとき、営業を行うとき、起業した時、
投資家になったとき、あらゆる側面で必要になるスキルです。
人生で無駄な経験がないように人生で無駄なアドバイスはない
自分の好きなことや得意なことを仕事にしろ
会社が嫌ならやめてしまえ
など会社や組織に属さずに、自分の人生を生きろ、という甘美なフレーズを最近目にする機会が増えた。別に人それぞれの人生だからどう生きるかは個人の選択の自由であり、全く問題ないのだが、ちょっと胸糞悪いのは
年もいかない若造が受けたこの業務は自分に向いていないから仕事辞めた、とか、
会社の上司と気が合わない、など、浅い経験値の分際で仕事を選り好みしたり、すぐに仕事を辞めたこと自体を評価するような空気感である。
また、長年会社に勤めている人の意見は時代遅れだから聞かなくて良い
など、長年勤め人でいることを冷笑する空気があることも嫌いである。
僕の個人的な経験として、どんな人であろうと人から言われたアドバイスは素直に受け止める、それをした方が人生は圧倒的に豊かになると感じている。
最近先輩、上司から苦言を呈されたり、ご指導を受けることがめっきり減ってしまった。
入手6年目だからそれはそれで当たり前だし、当時はこいつら細かいこと言いおってから、うっとおしいなと思っていたが、いくつかは非常に大切な進言を言ってくれた人もいる。
そして、当時はその意味がわからなかったり、一見自分の知識を露呈したいだけのアドバイスもあったりしたが、そこでそれを否定せず、素直に受け入れることでそれが自分の強みになった場合もあった。
ところでアドバイスには概ね以下の軸で考えられる。
②言われた本人が有益と感じるか、有益と感じないか
そもそも愛がないアドバイスはメンタルがやられない範囲で聞けば良い。
愛があり、自分が有益となるアドバイスはどんどん聞けば良い。
問題は、愛はあるが、自分がそれを有益と感じないアドバイスの場合だ。
この時、こいつうざいな、と思って有益と感じず適当に流すことは最ももったいない行為だ。
なぜなら有益かどうかは、言われた本人の視点や経験、その人に対する好き嫌いで人間は決めてしまうものだからだ。
大体の場合において上司の方が自分より幅広い経験が多く、そのアドバイスを伝える「目的」が必ずある。
しかし、若い頃はこの目的まで頭が働かず、上司もそれをいちいち伝えないので、短絡的に言葉のみを捉え、アドバイスを浪費してしまうのだ。
ここでは、まず素直にアドバイスを受け入れて、その上司のアドバイスの真の目的をとらえる必要がある。
例えば、過去自分は商品企画を行う中、「このネジ一本の価格がいくらか、瞬間的に答えられるようになれ」とある先輩に言われ、そんなん開発の仕事で企画の俺が把握しなくてもええやん、と思いつつ、素直に聞き入れていた。
それから様々な部品の原価を頭に叩き入れて、組み立て費用や物流費、はたまた間接費など、原価全体を把握することが好きになり、いつしか工場との価格交渉や、ギリギリの価格設計を狙った販売価格など、原価を通じた仕事は自分の強みとなった。
昔から自分は戦略や抽象的な思考が得意で、ネジ一本の原価なんか俺が把握する必要がない、と思っていたら、そのあとの実務ベースでリーダーシップを持って工場や開発を率いて仕事ができなかったし、原価を詰めて、より適した価格で市場投入することもできなかったかもしれない、つまり、当時の「ネジ一本の原価を把握しろ」というアドバイスは、商品企画として工場と価格交渉スキルを持つことや、リーダーとしてチームを引っ張る武器となることだったと今になってはわかるが、当時はそれをわからなかった。
なぜこんなことを話すかというと、以下の記事で、自分の強みにフィットするアドバイスを見極めろ、と言う内容があったが、自分からしたらいやいや、まずは自分の強み云々考えずに、フラットに受け入れてみたらと思ったからだ。
もしかしたらこちらの記事の上司は、この方の企画スキルを見抜いており、企画として実行力や現場オペレーションを把握した方がより実現性のある精度の高い企画を打ち出せる、と考えた上で、イベントの細かな手順や必要な機器類、価格構成を把握していくことが、ゆくゆくは企画者として大きく成長するための必要な能力だと思い、この方にアドバイスをした可能性があるからだ。
もちろんこの方は入社当時は素直に聞いていたと思いし、今振り返るとそう言えるわけだが、個人の狭い経験で判断するのはもったいないじゃん、と言う話。
だから、自分の狭い価値観でアドバイスを浪費してしまうんではなく、
まずは素直に受け止めて全てのアドバイスを自分の強みにできるよう努力してみるのもありじゃないか、と思った次第である。
つまりこのマインドセットを持つことが物事をフラットにみることに繋がり、
それが自分の戦う場所を素直に見極める判断の一助になると言うこと。
自分が普段使う思考まとめ
自分の強みはできる限り言語化できないほうが人に模倣されずに固有のポジションを築ける。一方たまにこれらを整理して言語化しておくと、体系的に理解でき、今後の伸ばすべき方向性が見えることもある。
例えば幼い子供に
リーダーとは?
ときくと、
「一番前の列にいる人」と答えるが、
ビジネスマンに聞くリーダーは、全く違う答えが返ってくる。
言語化できなければ、そもそもそれを腹落ちして理解しておらす、逆に言語化できるということはそれを自分の血肉(スキル)として扱えるということである。
言語化を通じて次のステップに進む課題が見えてくるし、本質的に自分が理解しているかの振り返りにもなる。
そこでそのような思考の整理を含めて
自分が普段行う思考を以下にまとめてみた。
①何かしらの新しいアイディアを創出するとき
(1)抽象化
ある具体的な事象や現象の本質を抽出し、それを別事業領域に持って行ったり、
他の問題解決に適用したりすること。
わかりやすい例で言うと、フォードの大量生産組立ラインは肉の精製プロセスを見て思いついたらしいがあの思考。
抽象化する部分は、ビジネスモデルだったりユーザー価値であったり、テクノロジーであったり様々。
自分はよくモノづくりの最先端商品の事例を、ローテク商品に活用したりする。
ちなみにできる限り遠い分野であるほどイノベーション率は高まる。
(2)トリックスター
ブレストの時、あえてふざけた方向に持っていき、思考を発散させること。
例えば、
その事実が避けられないものと考えるとどうなるか?
それを映画に例えると?
それとそれを組み合わせてみたら?
など問いかけると、突拍子もない話が出てきて、面白い。どちらかと言うとアイスブレイクにもなるし、その人の本音が出やすい思考に持っていくのがポイント
(3)制約列挙
アイディアを出す時、そのアイディアの必要条件を考え、強制発想を行なう。
制約条件は市場環境やターゲット、事業部の状況にもよって変わる。よくあるのは、自社の強みを生かせる条件を踏まえた上で考えたり。
自分はよく机上で制約条件だけ考えて、そこからランニングに出かけて、
ランニングを行いながらアイディアを考えると閃きやすい。
(4)組み合わせ
よくアイディアは何かと何かの組み合わせという。それの思考。
プロダクトの発想はよくこれ使う。
頭の中を適度な情報で満腹にさせ、うまく脳みそをミキサーにかけるところがポイント。ミキサーはランニングか自転車こいでる最中が生まれやすい。
最近は夢の中でよくアイディアが生まれてくる。
(5)構造化とシフト
今の世の中のアイディアを二軸で分類し、誰も検討していない象限の
アイディアを強制発想。未だこれでいいアイディアが考えられた試しがないが発散には繋がる笑
②市場分析を行うとき
(1)メカニズム
市場変化の原理を見極める。たとえば企業買収が盛んに行われている業界なら
その原因を20年くらいの業界の長期推移や単価推移、競合の数、技術変化などから
推察し、今後の起こりうる業界変化や価値筋までを見極める思考
(2)ベクトル構築
市場動向は今後どの方向にどれくらいのスピードで進むのかをを考える。
(1)のメカニズムを分析した後、時系列での推測を加える
ちなみにリーダーは自社の進むべき方角と速さを明確にすることだよ〜
(3)比較
ある事象とそれに本質が近い全く別次元領域の現象を比較し、その別次元の領域を活用したアイディアを創出したり、課題解決のヒントを得る思考。
比較は時系列と組み合わせると破壊力がアップする。
同業界の企業業績を時系列で比較するだけでも色々見えてくる
③会話を盛り上げようとするとき
(1)記憶の取り出しと発展
相手が話しているアイディアに対して、そのアイディアを肯定する、もしくは違う観点で考えてみては?と言う時に活用する。
過去の記憶ストックから自分が説明したい根拠のファクトを具体例で説明して、それらの具体的事例から考えるとこうだと思うよ、と説明すること。
ポイントは、いかに関連した過去の記憶を高速で発見できるかであるが、
これはそのファクト(情報源)を見た時に、何が言えるか?をセットにして考えておくと良い。なぜかと言うと、自分が言いたいことをまずは考えて、その後それに紐付いたファクトを取ってくる脳の思考プロセスになるが、それに紐付いてファクトが蘇ってくるから。
(2)前提抽出
その議論の前提になっていることを抽出し、その前提で会話を行う、もしくは前提を変えたら議論はどう変わるかを考察する
(3)主張と論点
ある自分、もしくは人の主張に対して、それを支える根拠、論点を考える。
ロジックツリーともいうし、芋づる式根拠的なもの。
論点はMECEが基本のため、抜け漏れがあるかをすぐ判断し、その点をつく、もしくは根拠を探し出す
(4)ボックス分類
様々なニュースや日常目にしたものを思考のボックスに保存しておき、いつでも取り出せるようにしておく。
ボックスは、カテゴリー別、かつボックス内の箱は、小カテゴリーに分かれており、
何かを記憶するときは箱に入れて保存しておく。そうしておくと、議論の時も箱から取り出して説明したり、主張できるのでロジカルに聞こえる
(5)ファクトと考えを分類する
相手が言っていることが事実なのか、相手の考え・考察なのかを分類する。
事実は大切にするが、相手の考えという場合は話半分で聞く場合が多い。
逆に自分はそうならないように気をつけている
④事業性を考える時
(1)数字化
とにかく数字で考える。
フェルミ推定などを使いざっくりした市場感を把握したり、全然儲からへんやんと、アイディアを切り捨てたりするときにつかう。
(2)リアルシーンの抽出と問題提起
本当にその事業やアイディアが世の中に出たと仮定したときに、どんな人がどんなシーンでどんな動機でなにを思い、何の費用を削って、いくらでその商品を買うのかを徹底的にリアルに頭で趣味レーションしてみる。時には村上春樹風の小説を書いてみたりして、購入ストーリーに違和感はないかを考える。
これを行うと抜けているスキームや本当に買ってくれそうか、などが事細かにわかるので良い。
(3)時系列トレース
そのサービスを使い人の行動を過去から未来の時間軸で考えて見たり、
問題を時系列で分析して見たりする。
抜け漏れがなくなったり、問題点が見つけやすいので思考ではよく使う。
(4)帰納法 ワットだずいっとオールミーん
まとめていうと何だい?
プレゼン資料の一番上に書く言葉であったり、
言いたいことをまとめる時であったり、市場分析して結果何が言えるのか、を論じるときに使う。
コツは、少し飛躍させること。でも飛躍させすぎたらイミフになるので、その中間くらいを狙えるような抽象思考が大切。
⑤プレゼン前
(1)反論
相手が上げてくるであろう反論を列挙し、それに対する回答を考える。ポイントは
「〜だと思います」と言わないようにファクトを揃えておくこと。
(2)相手目線トレース
プレゼン前に相手がこの議題に対して何を知っていて、何を求めているか、また相手の関心度などから説明手順を並べ替える
(3)システム1の意識解析
自分が直感で判断したり、意識したり考えたりしてしまったことを振り返り、バイアスや直近の情報に惑わされていないかを考える。
結構色々あったな。
そのうちまた付け足しておこう。
でもこれらは自分が本を読んだりして感銘を受けた人の考えをパクったりそれをベースに少し味付けしてるだけだから、クソみたいな思考であり、もっと自分ならではを磨き続ける必要があるな〜と感じるね。