水をやらないトマトが甘くなるように、潤沢な資金のないプロジェクトは尖るし、ギリギリの状態に追い込まれることで人間は強くなる
今日は4/1 日曜日。
日曜日の夜10時というと、明日からのことを考えほとんどのサラリーマンは陰鬱な気分になっていることだろうが、今日に限ってはその比率は少ないはずだ。
それは
明日が入社式だからだ。
おそらく世の中の新入社員たちは若干そわそわしながら希望に胸を膨らましているだろう。
自分はかれこれ入社式は5年前だが、前日はFacebookにラーメン画像を上げてた記憶しかなく、入社式自体もただ眠かっただけだけだ。
その眠さは猛威を振るい、座学研修の2ヶ月は常に寝ていたし、そのあと1ヶ月の工場研修も眠くてラインに立ちながら寝ていて倒れそうになったりしていた。
さて、そんなことを思い出しながら、もし今、多少社会に出て時間を経た自分が、
新入社員に一言だけ何かしらのメッセージを伝えられるとしたら何を伝えるか?を考えていた。
それがタイトルの言葉だ。
トマトの話はよく言われることだが、トマトは水を与えすぎると甘くならない。
逆に水をあげずに枯れる一歩手前の状態に置いておくことで、
トマトは自力で糖分を生み出せるようになるらしい。
すごいよね。
旧日本軍が硫黄島での戦いでアメリカ軍を手こずらせたように、人間は少ない資源、人員、過酷な状況の時に知恵を振り絞り普段の何十倍もの力を発揮することができる。
それはまさに仕事も同じであり、極限状態になったときこそ人間は進化できると感じている。
となると、本当に成長したいならば
極限状態に追い込まれるような場所を自ら選択していかなければならないし、
やる気のある新人にはそのような場所に飛び込んで欲しい。
そんなこと新入社員の僕たちにはコントロールできないよ〜と言われそうだが、
そんなことない。人事さんにお願いしたら良いのだ笑
ちなみに自分は爆睡していた研修後の配属面談で「最も厳しい部署でお願いします、早く成長したいので」とカッコつけて言ったら本当に厳しい部署に飛ばされてしまったが結果的にそれは正解だった。
なのでメンタルがぽきっと行かない程度に、ギリギリの状態に追い込まれる場所に身を置き、その環境を楽しんで欲しい。
二つ目は、プロジェクトの話だ。会社に入ったら様々なプロジェクトが蠢いている。が、プロジェクトとは名ばかりの、既存の延長線上にしかないくだらないプロジェクトばっかりだ。
明確な目的も戦略もなく、営業から要求があったり、トップからの要望で始まったプロジェクトは金はつくものの、パッとした成果は大抵出ない。
それは、そもそもの戦う場所が悪いというのもあるが、それよりも
担当者の覚悟が足りないことが失敗する原因だと感じている。
やらされ仕事のプロジェクトは絶対成功しない。
一方、仕事をしていく中で、自分が実現したい何かが、生まれてくる。
その種はなかなか人に理解してもらえない。
その企画は荒削りで、実現性はわからず、お客が欲しいかどうかさえもわからず、お金もないので試作品さえも作れない、
そんな企画であるが、
自分の主観がどっさり詰まった突拍子もない面白い企画で、ベテラン社員からは確実に思いつかない魅力的な企画である可能性もある。
数人に話をしてみて、コテンパンに否定されて、自分の仕事をやっとけ、と言われて、
諦める人がほとんどだろう。
しかし、その諦めない100人に一人の人間になってほしい。
資金のないプロジェクトだからこそ、自分で知恵を絞って試作品を作ってみたり、とにかく動いてみてプレゼンを繰り返し、人脈を広げていく。この作業を繰り返すことで必ず仲間は増えてくるし、プロジェクトの刃はますます磨かれ鋭利になっていく。
潤沢な資金がついているプロジェクトを横目に、このやろーと思いながら、自分の思いが詰まったプロジェクトが実現できるよう虎視眈々と努力を続けるのだ。
そうするとどっかのタイミングで花開く。必ず。そしてそれは人との出会いから生まれるケースが多い。
だから人との出会いは大切にしておいてほしい。
自分も入社初年度から構想を続けてきたアンダーグラウンドの企画がこの3月、ついにある展示会で出展できて、会社の本プロジェクトに取り上げられることになった。
はじめ4年間は全く報われなかったが、去年の秋頃から人との出会いで急速に実現に向かって弾みがついた。丸くない、尖っている企画だ。
まさに資金はゼロ、自己出費と自分たちの時間だけを注いできたわけだが、そのおかげで甘いトマトとなり縁ある人に収穫してもらうことができた。
胸おどる新入社員にこの「トマト理論」を送る言葉として届けたい。
ウェ〜い!後、同期は大切に〜tomatoだけに一生のメイトになるぜ〜