日々の思考の積み重ね

家電メーカー企画マンの独り言ブログ

もし自分が大塚家具のCEOならこの不況からどう脱する?家電メーカー社員が考えてみた

大塚家具の業績悪化が最近話題ですね、久美子社長がいかんせん美人だけに叩きたがるメディアの気持ちもわかるが、いやはやかなりやばい状況。

ここからどう立ち直るか?見どころですが、身売り任せな感じもして残念なところもあります。

 

なので自分がもし大塚家具の社長だったらどうするか考えてみました。

 

 

1、現状把握

大塚家具の営業利益率が赤字であるが、

売上げ悪化による固定費圧迫が原因です。

 

売上げは2015年→2017年で17億減。

販売管理費率も52.4%→63.5%に上がっています。

なんとその間に店舗数が16店舗→21店舗まで増えているではありませんか。

これはなかなか大胆な策だったようですが、裏目って業績悪化に貢献しまくってます。

 

また減販要因として、大物系の家具の売上げ減が痛いですね。

応接 :14.5億→11億

ダイニング :11.4億→8.9億

寝具 :14億→10億

 

この三つで計9億、総売上げ減の50%を占めます。

 

これらの大物系の家具を落とすということは、必然的にそのほかの周辺系の家具の購入確率も減ってしまうわけで、(絨毯とかカーテン、そのほかetc.)

ここにテコ入れが必要です。

 

2、戦略

そもそも大塚家具が

中価格帯、などという旧来型のマーケティングをしているのが根本的な原因だす。

今の時代に価格帯でポジショニングするのは難しいです。

なぜなら市場は間違いなく2極化していくからです。

本当にいいものにお金を払ったりするこだわりそう、

そして、ニトリやイケアなどに代表されるそこそこ安くてそこそこいいもの。

あらゆるものの限界コストが下がっていく昨今の時代には、低価格帯のサービスが充実していくのは当たり前の傾向でそうなってくると、中価格帯というポジショニングの企業がもっとも煽りを受けます。

 

①ターゲット

とはいえ今更ながら、低価格帯や高価格帯にいくわけでもないので、どうするのか?

切り口を変えますね。

で、僕なら

「質の高い生活を目指す人たち」をターゲットにします。

これは従来の家具の価値であった「生活を行うための道具」から脱却し、

 

「どうやったら自分の人生に集中して生きられるのか」

 

もっと言うと

 

「どうやって自分のあるべき生活を見つけられるか」

 

と言う現代社会の誰もが抱える問いに対して、

一緒に答えを探しに行く家具、

そんな問いに対してまっすぐに向き合える生活を支える家具、

と言うこれまでにない意味性を持つ家具を打ち出します。

 

質の高いの定義ですが、男性サラリーマンなら、仕事で成果を出すための生活全体の

サポート、でも良いかもしれません。

それに応じて、大物家具のコア商材を徹底的にチューニングします。

 ・ゆったりとくつろいで静かに想いを馳せられるソファ

 ・大切な人と横並びで話せるダイニングテーブル

 ・最適な眠り心地を追求するためのベッドや枕、照明、etc

 ・集中して自宅で仕事に取り組める机、椅子、etc

 

一例ですが、これを「仕事で疲れたOL」、「夫婦共働きの夫婦」など

より今の生活に不満を抱えながらも質の高い生活を目指す人たちにチューニングした

家具開発と見せ方に絞ります。

ただ全ての商材をこれにチューニングするのは現実的ではないので、先ほどの寝具、ダイニング、応接に絞って新規開発を行い、ほかはこれまでの商材でいいでしょう。

コア商材の商品力が上がれば、それをめがけて買いにきた人がそのほかのオプション商材も購入し、効果的な売上アップが見込めます。

 

従来の大塚家具の暮らしのソリューション提案とはビッグワードすぎて、よくわからないので、これくらい絞ったほうがいいと思います。

 

②ビジネスモデル

従来の店舗にお客さんを誘致して購入してもらうのは、顧客獲得コストが高く、低収益性になりがちです。

 

また、固定費圧迫の高立地店舗が痛いです。しかし、リアルの店舗を持っており、しっかりした従業員の接客人員がいることは強みですので、ここを最大限生かした、逆転の発想で行きましょう。

 

まず、店舗のコンセプトを「飲食店×大塚家具」に変更します。

やはり質の高い生活は、食事からです。

店舗を分割し、それぞれの空間で飲食店が出店できるスタイルに変更します。

飲食店は新進気鋭の飲食店や若手など募集をかけ、

その各飲食店には、大塚家具の椅子やテーブル、照明を使ってもらいます。

また接客業も大塚家具の社員達を使いましょう。

大塚家具の店舗面積は6515mm2/店なので、一店舗あたり300mm2としても、

20社くらいは出店できます。

 

こうすることで、飲食店舗から得られる家賃収入となり収益改善に繋がります。

飲食店からしたら、そこそこ大塚家具の立地はいいとこですし、

家具は貸してもらえるし接客部隊もいらないので、新規出店がお安く実現できます。

 

顧客サイドからしたら、家具屋なのに食事が味わえるという新しいコンセプトに引かれるだけでなく、様々な飲食店を味わえるフードコート様式で食事も楽しめ、家具は大塚家具の一流家具で食事がいただけます。

 

これらにより、大塚家具に流入する顧客間口は広がるとともに、

大塚家具の定期収入源につながり、財務状況は改善します。

大塚家具としては、先ほどのダイニングなど飲食店に使う家具を積極的に打ち出しながら、机の上のカタログを見てもらいましょう。

そこを導線に自分たちのコアコンセプトとなる空間にうまく連れて行く。

とまあこんな感じですね。

 

とにかく久美子社長には頑張って欲しいです。

皆さんのご意見も聞きたいですね。