日々の思考の積み重ね

家電メーカー企画マンの独り言ブログ

嗅覚という暗黙知のスキルを身につけるために何が必要か

2018年度の目標設定をしていた。

「今年はどんなスキルを強化するか?」を年初めに考え、

それを身につけるためのアクションプランを考えるのが自分の恒例である。

 

入社3年目くらいまではよく言われるビジネス定番スキル

例えば

論理的思考力、マーケティング力、分析力、リーダーシップ、プレゼンテーションスキル

などなど、

いろいろ設定していては、そのための実行計画を考えていた。

 

ところが、昨今のこの何が起こるかわからない時代、

既存の定番スキルを身につけるだけではもう尖った人材になれまい。

これからはいかに自分のオリジナリティを磨きあげるか、もしくは人が身につけ方を知り得ない野生的なスキルを身につけるか、これが大切なことは多くの方が身をもって感じていると思う。

 

そしてこの暗黙知✖️野性的なスキルを磨ける術を知ることは

周りと大きな差別化に繋がるはずである。

 

例えば、

これまさに暗黙知の極みである。

が、おそらく運が良い人とと運が悪い人は何かしらの日々の行動が違うのであろう。

かの大谷翔平くんは運を身につけるために掃除や感謝の気持ちを持つことなど実際に実践しているようである。

 

他にもオーラ、人間力、カリスマ、など様々な得体の知れないスキルは存在するが、確かにそこには何らかの身につけ方があるのだと思う。

 

そして、今年、新規事業担当である自分として身につけたいスキル、それは「嗅覚」である。

 

彼は嗅覚がある、なんて言われたい。

 

ではこの嗅覚、とにかく嗅覚を身につけよ〜と言ってもしょうがないので、どうやったら嗅覚というスキルを磨くことができるかを考えてみた。

 

結論から言うと嗅覚を身につけるには知的好奇心を磨きあげること

これが一番のポイントであろう。

 

1、「ビジネスの嗅覚」があるとは?

まず嗅覚が高いことの定義をしておこう。

ビジネスの嗅覚がある人というのは、ビジネスチャンスを見つけることができ、それをモノにできる人である。

逆に嗅覚がない人は、チャンスに気づかず、チャンスをモノにできない。

ここで大切な要素、一つ目は、ビジネスチャンスに気づくこと

二つ目は、チャンスに気づきそのチャンスをモノにできること、である。

で、我々にとっては一つ目の「気づく」ことの方が圧倒的に大切な能力である。

なぜなら、ビジネスチャンスに気づける能力というのは暗黙知であるからだ。

一方、チャンスをモノにするということは実行力やリーダーシップ、提案力など、ある程度既知のスキルである。そこで、今回は一つ目のビジネスチャンスに気づけるというスキルについて考えてみたい。

 

2、ビジネスチャンスに気づく人と気づかない人

ここでビジネスチャンスに気づくわかりやすい事例を挙げてみたい。

 

大前版「名経営者秘録」(5)-川上源一さんの「後ろを向いて報告しろ」 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online

 

自分の中での大好きな川上源一さんの話なのだが、

この事例からわかるように、ビジネスチャンスに気づくにはあるプロセスがある。

 

3、ビジネスチャンスに気づくプロセス

大まかに分けるとこの三つのプロセスである。

①ある情報に接する

②その情報から別の情報が浮かぶ/引き出す(紡ぎ出す)

③意味合いを見出す

 

おそらく多くの凡人は①で終わってしまう。ある情報を聞いてふ〜ん、で終わってしまうのだ。

しかし、嗅覚が高い人は違う、そこから持ち前の好奇心で何らかの情報を引き出す、もしくは自分で考え出し、それを③のビジネスに昇華させてしまうのだ。

 

①については情報の精度自体を上げることは情報収集力になるので、

これはまた別の議論。この②の別の新たな情報を引き出せる思考回路を持つこと、

つまりこれが嗅覚が高いことなのだと思う。

ちなみに③についてはおそらくアブダクションと同義であり、それに関しては下記で論じたのでこちらを参考にしてほしい。(かなり長い記事である)

 

 

 

taitaitai.hatenadiary.jp

 

4、嗅覚:とある情報から別の情報を紡ぎ出す

先ほどの川上源一さんの事例にあったように、ある情報から別の隠れた(あなただけが知り得る)情報を引き出すには、脳の知識のストックが必要だ。

そのためには、まずは好奇心。

その好奇心があるからこそ、様々な情報を得て、脳に蓄えることができ、情報と情報が繋がりやすい状態を作ることができる。

 

しかし、単純に人間は好奇心を持てと言われても難しい。そこで、人間の好奇心を持つメカニズムを知っておく必要がある。

実は人間は、全く自分の興味がないことに関しては好奇心を持ちづらいが多少なりとも知っていることには好奇心を持ちやすい生き物なのである。

つまり、その情報に置ける周辺知識を浅くでも持っていた方が好奇心が湧きやすいので日頃から様々な情報に自らアクセスし、浅くても良いので幅広い知識を持っておく方が、好奇心を持ちやすい体質を作れることができるのだ。

 

この好奇心をうまく使えば様々な分野の情報のストックが出来上がる。

これで下地は出来上がりだ。

では次のステップ

「隠れた情報を引き出すこと」

 

大抵の新しいアイディアは情報と情報の組み合わせとはよく言われたものであり、このビジネスチャンスを発見するというものも、

つまりは自分がストックしている過去の記憶と

新しく得た情報の結合と同義なのである。

そしてここからが重要なのだが、人間の脳とは部位ごとにその役割が決まっており、その部位はネットワークで繋がっている。

脳の部位は例えば、思考系、感情系、運動系、など様々な部位で構成されている。

そして、今話しているこの

 

「自分がストックするビジネス知識とその隠れた情報をつなぎ合わせること」

とは、脳の中身でいうと記憶系の部位と思考系の部位が繋がることである。

そして、この繋がる神経は、脳を鍛えることで発達させることができる。

例えば、「音楽を聴きながら踊る」という行為は、聴覚系と運動系を同時に使っており、この二つの部位が繋がるネットワークを強化できるのである。

つまり、この記憶系と思考系の部位をつなげるためには、毎日これらを繋ぐことを習慣化したら良い。

例えば、アメリカのベンチャー企業が始めた面白いビジネスモデルを知った時、

それを自分の業界で行なった場合はどうなるか?

花火✖️シェアリングで何が生み出せるか?

どこか観光に行った時、この観光地の観光客を増やすにはどうしたら良いか?こんなビジネスをやってみたらどうだ?

など、過去の記憶のストックと新たな情報を繋げる思考練習を常にしておくことで、

脳の部位同士の高速道路が出来上がり、その思考を行う習慣化ができるはずだ。

これが潜在的にできることで嗅覚は圧倒的に成長するはずである。

 

5、結論

今回は「嗅覚」という暗黙知のスキルを磨く方法を考えてきたが、

・情報の裏を掴むための好奇心を身につけるため、日頃から幅広く情報に当たること

・新たな情報と記憶を繋げるため、脳みその記憶系と思考系を繋げる思考訓練を日頃から行うこと

この二つが嗅覚を磨くアクションプランである可能性が高い。

もちろん、これらの妄想を実際に実行し経験を積むことでさらなる強化ができることはいうまでもない。

 

上記の思考実験として以下の記事なんかがある。

 

taitaitai.hatenadiary.jp

 

 

taitaitai.hatenadiary.jp