ざきおの滅私報恩ブログ

大手電気メーカーに勤める商品企画マンの本音

家電の進化について

今日は家電の今後の進化について考えたい。

 

まず、家電自体は毎年進化している。

電源消費効率改善による省エネ化、

サイズのコンパクト化、

新しい機能の追加、

斬新なデザイン

 

毎年各社がしのぎを削って新たな商品を展開している。

 

しかし、家電のあり方自体に疑問を呈し、新たない施策を打つメーカー、

従来の考え方自体を壊す、ルールを変える斬新な打ち手を出す家電メーカーは

日本には未だいない。(というかその発想すらない。)

なぜかというと彼らのビジネスモデル上、その発想は難しいからである。

 

 

taitaitai.hatenadiary.jp

 

 

最近では、アマゾンやグーグルが音声認識技術をテコに、

家電の操作プラットフォームを握ろうとしている。

これは新たな発想であり、今後の業界のデフォルトとなりうる。

ここでもITテクノロジー企業が仕掛けてきたが、従来の家電メーカーにはこの発想は出てこない。

 

理由は、家電大企業は、商品ごとに縦割りの事業部構造のため、あくまで自分の商品のことしか考えていない。

冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、などをまとめたプラットフォームを作る発想もないし、

考えて動かすリーダーもいない。

そんなところだ。

 

そこで来るIoT時代に備え、ザキオが考える「家電の進化」

について今日は論じたい。

大きく三つの方向性があると思う。

 

 

①ライフスタイルに合わせた機能のアップデート化

まず、従来の家電の問題点は、購入時から全く機能が変化しないことである。

これは家電の機能がほぼハード側に起因していることが原因である。

 

しかし、近年のスマホや自動車など、ネットに繋がることで、コンテンツをアップデートできし、自分好みに商品をカスタマイズができる。

 

これが時代のトレンドだ。

 

家電も10年も使っていると購入時とその後でユーザーの生活様式は大きく変化する。

例えば炊飯器。

大学生の一人暮らしならお金がない。

ただコメが炊けるだけのシンプルな炊飯器で良い。

しかし、その人が就職し、社会人になると帰りも遅くなる。

ならばスマホで炊飯器を操作でき、家に帰る時間に合わせて自動でご飯が炊ける仕様になれば良い。

さらにその人が結婚したとする。

奥さんが料理好きなら米の生産地別の炊き方や、酢飯、赤飯など様々な炊き方でお米を作れるようにしてほしいかもしれない。

つまりユーザーが求める機能はその時々により違うが、現状の家電でそれをやろうとすると買い替えるしかない。

しかし、上記のように機能アップデートができると、

ユーザーにとってもお金をかけず機能の享受ができる。

メーカー側も複数の本体を作らずに共通本体で費用削減につながる。

 

 

このようにライフスタイルの変化に合わせて機能拡充させていくアイディアは、

炊飯器だけどなく、掃除機、冷蔵庫などもっと出てくるはずだ。

 

ここに市場機会があると考えている。

 

 

②使わない時期はお金を払わない、マネタイズモデル

一方、家電がネットに繋がることで、ユーザーがいつ家電を使っているかがわかる。

ここにも市場機会ありだ。

 

例えば、同じ照明を購入した人でも、リビングに取り付けた人と、寝室に取り付けた人では一日の使用時間が違う。

使用時間は違うのに同じ商品というだけで購入時に同額のお金を払う。

おかしないか?

本来は、たくさん使う人はたくさんお金を払えば良いし、あまり使わない人は、

少しのお金を払うだけで良い。それを所有しているか、否かだけで線引きするのは強引だと思う。

 

高機能の商品でも自分はちょっとしか使わないなら、たくさん使う人よりも安くしてあげてもいいのでは?

ダイソンの高級ヘアドライヤーを一週間に一回だけ使いたい人には、毎日使う人よりもお安く提供できないか? 

 

 

 

そこで、購入時はただにしてしまい、使用時間による課金制にしてしまえば良い。

 

たくさん照明を使わない部屋の照明は、通常購入に比べて格安になるかもしれない。

 

ユーザー側のメリットは、

・高級家電でも使う頻度によっては格安で使用できる

・お金の利用時間による課金なので費用の見える化と節約意識が生まれる。

 

一方企業側は損をするのでは?と思うかもしれないが、

・①の機能のアップデート化で儲ける。

・余って売れない家電も廃棄せずにとりあえず使ってもらえる

など色々メリットが生まれる。

 

ここの戦術は、初めに商品を導入してもらい、後から設ける戦法だ。

そのためにも②のマネタイズモデルにすることが重要である。

 

 

③アイドリングタイムを生かす

アイドリングタイム:使っていない無駄な時間

を生かすことも市場機会だと思う。

例えば照明など、一日のうち半分も使っていない。

この使っていない時間、例えば

・防犯機能を備える仕様にすることで日中は泥棒を感知するセコムとなる。

・ユーザーの購入履歴から、適切な広告をセードに表示させる。

・ セードに写真を自動で流す機能を設け、フォトフレームとして使う

など、いろいろあるし、お金も設けられそうだ。

この分野も今後進化していくと思う。

 

 

以上、ここまで述べてきたが

問題点は、

業界の標準が家電というものに対して

「購入後も長期間所持し、一定数使い続けることを前提とした企画・開発」を行っていることだと思う。

この考え方を変えるだけで業界は変わる。そして今後はそんな進化を遂げていくと思う。