日々の思考の積み重ね

家電メーカー企画マンの独り言ブログ

もしもわしがCEOならシリーズ 〜三菱UFJ銀行〜

もしもシリーズ第二弾です。

ちなみに第一弾はこちら

 

 

taitaitai.hatenadiary.jp

 

さて、今回はフィンテックやらキャッシュレスやらで話題の金融業界、その中の雄、

三菱UFJ銀行です。

私も大学生の頃からUFJは愛用していますが、ついこの前、かなりムカつく対応を窓口でされたのと、あとは最近私たちのオンラインコミュニティに金融関係の人も増えてきたので、ちょっと考えて見たいと思いました。

 

1、現状分析

三菱UFJ銀行の歴史

ざっと背景を理解するために、UFJの歴史を理解します。

東京銀行三和銀行など、歴史がある名門銀行が合併を繰り返し、今の形になりました。

 

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 (UFJHP参照)

(2)売り上げ推移

現時点の売り上げは4兆程度ですね。利益率もリーマンショック以降低下傾向。

銀行は基本的に大不況のタイミングで吸収合併を繰返してきました。

(特にバブル経済崩壊後のタイミングで多くの銀行が合併)

なぜ合併を繰り返すのかというと、銀行のビジネスモデルは息が長いので、急な不況で財務体質が悪化したら合併を通じて収益性を改善しないと死んでしまうからですね。

 

(3)事業領域

事業領域ですが、大きく以下です。

①国際個人、法人サービス :売上比率 約60% 

②国内個人向け 約20%

③国内企業向け 約11%

④そのほか

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売り上げ構成比率

 

 

て感じです。

想像以上に①の海外売上げ比率が高いですね。

ちなみに同じメガバンクの「みずほ」は海外比率が20%、「三井住友」は30%より、

三菱が海外展開が進んでいることがわかります。

また、具体的なサービスとしては、

・融資(個人、企業含め)→これは様々なサービスがありすぎて複雑です。

コンサルティングビジネス

・決済を軸にしたIT支援サービス

等既存の融資の枠に留まらず、優秀な銀行マンの頭脳を生かした課題解決型ビジネス展開を図ろうとしてます。

(この辺り細かい数字はなかったのですが、融資ビジネスが以前メインの収益源であることは間違い無いでしょう)

 

現時点の戦略としては部門横断的にデジタル化を進めていきながらも、主に国内市場に向けては以下の戦術展開です。

・中小企業向けに財務サポート含めた融資ビジネス展開により、市場シェア拡大

・新ビジネスモデルの構築

 MUFGAPI解放

 ブロックチェーンを活用した新しい国内外、簡易決済サービス

 ベンチャー企業支援

 

上記の取り組みは下手したら、自分たちの首をしめる可能性もあるので、この辺の調和をいかにうまく取りながら、事業展開していくか大切ですね。 

 

2、課題

大きく二つあります。

一つは海外展開です。

外市場についてはさらなる事業拡大のため、どうやって海外展開を行っていくかです。ちなみに世界No1の時価総額はBank Of Americaで売上9兆円ほど。

こちらはまたいつか書きたいと思います。(いまは論じるほど情報が集められていない笑)

 

 

もう一つは国内市場。今回はこちらにスポットを当てます。

まず国内市場、全体的な収益としては増加傾向ですが、

やはり国内市場の個人、法人ともに収益減です。

 

国内リテールは円預金や運用商品の粗利が低下。また、法人向けも預金、貸出両方減少傾向です。

単純にみんな銀行にお金を預けたり、借りなくなっているということです。

つまり企業自体が金を持つし、借りなくなるし、それの使い道に困っているということでしょう。

 

 さらに個人向け市場でも、これまで重厚長大な中央集権システムを作ってきて、その利ざやで儲けてきましたが、近年はテクノロジーの進化で、銀行に頼らずにお金のやり取りや資金調達ができるようになってきました。

 ゆえ、今後銀行業が直面する課題はいくつかあります。

(1)国内市場の縮小

(2)デジタル化に伴った新たな決済手段や資金調達方法の出現による銀行業のプライオリティの低下

(3)仮想通貨の出現による新しい経済網の出現

(4)リアル店舗の在方やATMの運用(遊休資産になる)

この事実に対して、UFJは、

「いかに既存資産や強みを有効に活用しながら、国内市場の新しいマーケットを切り拓くか」であると考えます。

 

 

 3、打ち手

その前にUFJの強みは何か?

それは

・優秀な人材(財務管理やオペレーション的な意味で)

リアル店舗、場

・豊富な資金力

です。

それらをうまく活用できる新たな事業を作っていくことが今後必要になります。

 

 

 ⑴B to B向け:リアル店舗を活用した融資先企業誘致と留職事業

まず、国内市場の収益を守るためには、大企業ではない、ベンチャーや中小企業の

融資顧客のシェア拡大が必須。

そこで、新たな融資顧客と出会うための場と確度の高い投資を行えるための仕組みを内部に作ります。

 

最近のよくある動きはスタートアップのアクセラレイタープログラムを銀行が行い、そこで有望なベンチャーには出資を行うという流れですが、正直銀行の人間はワイコンの人間でないので、スタートアップを見極める目を持っていません。

しかし、今後しっかり融資事業をてこ入れしていくためには、ここを内部の競争優位性として所有しておく必要はあるでしょう。

つまり、銀行側の課題はその企業やベンチャーの将来性を見極める仕組みを持つことです。

 

一方、新規ベンチャーや中小企業は人手不足で即戦力を求めている。

ここで、UFJの優秀な人員とリアル店舗のリソースが活用できる施策を考えます。

名付けて、「共に走りながら融資見極め〜UFJ社員の融資先企業派遣として送り込んじゃえ〜」

 

三菱UFJの既存店舗の活用、サテライトオフィス

 銀行の既存店舗の窓口業務の一部スペースを完全にサテライトオフィス化します。

そして、そのサテライトオフィスに中小ベンチャーを招き、彼らに自由にオフィスとして使ってもらいます。

ここまではよくあるコワーキングスペースですが、ここの特徴はなんとサテライトオフィスを利用する企業にUFJ社員が一名必ずサポーターとして入社(留職)してくれます。

UFJ社員を融資見込み企業に送り込む(留職)

留職したUFJ社員の役割は二つ。

一つは日々の彼らの業務サポート、

もう一つは、その企業のリアルな状況を直で見て、彼らの事業性や投資判断の検証です。

これにより、UFJ担当者はベンチャー企業の財務状況や人員の優秀さ、事業性など、

融資案件にとって必要な情報をを日々リアル実感値として体感し、日々の情報を通じて、その会社の有望性を判断できます。これらを各拠点で1クールごとに行うことで、着実に融資案件が増え続けます。 

さらにこれらの業務プロセスを繰り返すことで、UFJ内の社員のスキルはベンチャー企業で働けることでスキルアップするとともに、UFJ銀行内に投資事業のノウハウが蓄積され、より高い精度で投資判断を今後行うことができます。

 今後銀行の窓口業務も減少していき、土地の使い方が課題になるので、ちょうど良いでしょう。

 

 (2)B to C向けサービス

①リアルファンディング窓口

三菱UFJの課題は、いかに銀行に眠っている個人資産の活用を促すかです。

彼らが自分たちの資産を活用することで、国の経済は活性化し、かつ、

消費が活性化すると資金を借りる人も増えるでしょう。

 

先ほど論じたリアル店舗に様々な企業が集まるようになれば、

その企業のピッチイベントをリアル店舗で毎日開催できます。

そこに、UFJ銀行の預金口座をもつ一般客を集め、彼らに投資を行わせるのです。

投資と言えど、一口10万円程度の少額出資ですが、100人集まれば1000万円です。

つまり、彼らの眠っている資産を有望な企業に促す仕組みを作ります。

代替引退したら株式にはまる人もいますが、これからはそこに体温が必要です。そうなると直接株式を買う企業のリアルな顔が見える場をUFJは作れば良いのです。

 

UFJは胴元としてうまく場を仕切りながら、適切なリターンの設計や回収リスクなどを見える化し、ある意味楽しくローリスクで投資ができる場の設計を行います。

 

 

②カードレス社会の実現

一方、現在進むキャッシュレス社会ですが、三菱UFJは戦い方のアプローチを変えます。それはQRコードの先、顔決済に行ってしまう事です。

 

まず、三菱UFJスマホアプリが存在しますが、顔認証登録をしておける機能を実装します。

そして、店舗にて据え置き型カメラで顔認証を行えるようにする機器をばら撒きます。組む提携企業はパナソニックです。

パナソニックはカードリーダーのシェア一位ですが、彼らもカードリーダーがキャッシュレス社会の到来で市場がごっそりなくなってしまう恐れを持っています。

ただし、パナソニックが有する顔認証技術はかなり精度が高く、カードリーダーの代わりに据え置きのカメラをレジにおいておき、三菱UFJの口座を所有している人は自動で

顔認証を行い、決済が済むようにしてしまえば良いのです。

これは既存のキャッシュレスの先を見越したプラットフォームになり、

さらには今後あらゆることがスマホなしでできる社会の実現を見越したものです。

 

 

以上が私の考えるUFJの打ち手です。

 

 

 

これらの打ち手は何かというと、

UFJに口座をもつ人たちと出資を求める企業たちが混じるある場を作り、

彼らが楽しくお金を使える場作りを行えるということです。

これからのUFJや金融業が生きる道は

お金を貸す、その先、お金をどうやって楽しく使えるか、であり、

その道筋を作り上げることになってきます。

 

 

ちょっと色々と中途半端ですが、そのうち加筆して行きます。

ではでは。

 

 

 

典型的にダメなサービスである家電の定額制

news.livedoor.com

 

上記ニュースを見て、この企業と企画した人間のあほさ加減に神経を疑ってしまった。

パナソニックがテレビのサブスクリプションを始めたようだ、問題はその価格である。

55型が3年契約、毎月約8000円。3年で30万円、あほすぎる。

 

まず、価格の決め方がプロダクトアウトである。

おそらく最低限の収益性が担保できる価格に設定したのだろうが、こんなの高すぎて誰も使わないし、これくらい払う人なら自分でテレビを買うという感じである。ターゲットもコンセプトもない、クソ企画であり、というかただのテレビの月額払いの購入である。

 

まずサブスクリプションがなぜ求められているか、その時代背景を理解していないからこんなあほ企画をしてしまうのである。

サブスクリプションの本質はコスパと進化である。

導入コストを下げることでまずは使ってもらいながら、継続的につながり続けることで日々お客さんの情報を得ながらサービス改善&拡充して行くことができないサブスクリプションは死ぬだけである。

また、サブスクリプションの方が安定的に収益を生み出せることと、毎回新商品を定期的に発売する博打的経営から、小規模の改善を繰り返すことで開発リスクも低下するメリットなどがある。

もし仮にテレビでそれを行うなら、テレビ+αのコンテンツサービスを含めて展開を行うべきである。

さらに、テレビの利用時間をモニタリングしてその利用時間に合わせた費用請求をしたら良い。使ってない人に金を請求するのはナンセンスである。

そうするとKPIがテレビの利用時間、つまりお客さんがテレビで過ごした時間になり、どうやったらテレビで過ごしてもらえる時間を高められるかの様々な知恵が出る組織の仕組みになる。

 昔の記事でもそう論じている。

 

taitaitai.hatenadiary.jp

 

せめてやるなら持ち運びできる小型テレビである。

なぜなら最近テレビを持たない人が増えているが、

その代わりお風呂でテレビを見たり、旅先に持って行ったりと「その時間を楽しみためのアイテム」としてのテレビ需要が増えている。

そういう人はミニマリストであり、テレビを所有から利用、というコンセプトにも合致しやすい。

まあこんなあほ企画しかできない大企業をどうやって変えて行くかが今後の日本の焦点になる。

スティーブ・ジョブズを超える最強のイノベーターは?

みんな、フレデリックテューダーという人をご存知かな?

 

おそらくこのブログを読むマイノリティの方達は確実に知らないだろう。

いや、おそらく日本人の99.999%の人は聞いたこともないだろう。

 

だからね、僕はね、声を大にして言いたい。

彼こそが最強のイノベーターである、と。

フレデリックテューダーを前にしたら、スティーブ・ジョブズはリンゴ農園の親父に、ジェフベゾスはただの本屋の販売員に思えてくるだろう。 

 

 

この方のスケール感、不屈の精神、資金調達力、図太さ、交渉力、全てが異次元。

 

 

荒唐無稽なアイディアを信じ実行した結果、財産と自由を失い、

しかし、最後に大富豪となった彼の人生をみんな知って欲しい。

 

 

1、フレデリックテューダーは思い立ってしまった、熱帯地方に氷を運びたい。

フレデリックテューダーは1783年生まれのアメリカの実業家である。

 

別名KING OF ICE。彼が起こした事業はなんと「氷貿易」である。

そう、この時代氷とは貴重なもので、もちろん製氷機や冷蔵庫など存在せず、天然の氷を船で氷のない地方に運んでいたのだ。現代の感覚からしたらそんなあほな、氷なんてすぐ溶けるじゃないか、ということだが、まさかのそんな非常識な事業を作り上げ、氷貿易という一大産業を作り上げだ人物がこのテューダーである。

 

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(こちらがFrederic tuder先生です、偉人感しかありません:wikipedia参照)

 

ボストン生まれの田舎町のボンボンであったテューダーは

幼い頃から氷に親しんで生きてきた。

当時のこの地域の人の生活は、冬の池の氷を夏まで保管しておくことで、飲み物を冷やしたり、アイスクリームを食べたり、氷の恩恵を受けた生活を送っていた。

まあ氷はタダではあるが、貴重なものであった。

(そういや日本でもこの時代、殿様に氷を運ぶ職業があったらしい。夏に届けてかき氷を食べさすのだが、これがすごい贅沢だったのだとか)

 

 

そして彼が17歳の頃、カリブ海に家族で旅行に出かけたことが運命の転機となる。

この時代、もちろん熱帯地方には氷なんてものは存在しない。

テューダーはボストンとは大違いの蒸し暑い気候で過ごし、彼らの生活を眺める中で、

うっすらと氷貿易の可能性を感じたのだ。

「そうだ、彼らに僕の街の氷を届けてあげよう、氷があれば夏は涼しいし、食事は保存ができるし、アイスクリームを食べさせてあげたら喜ぶぞ〜!」

 

月日は流れ、テューダー22歳、兄たちとついに氷貿易会社を設立した。

事業は「熱帯地域に天然の氷を船で運んで売る」というなんともシンプルで最高な事業である。まさにシンプル馬鹿。

実は一緒に起業した兄たちもテューダーのこのビジネスに懐疑的であったし、

メディアでも「Mad project」と叩かれる。

親父にも破滅的だ、と言われる。

 

しかしテューダーはその可能性を信じだのだ。

自分はこんなに氷の恩恵を受けているのだから、

暑い地域の人の方が氷の恩恵をもっと受けるだろうというシンプルな理由だった。

熱帯地域の人は氷なんて見たことも聞いたこともないからこそ、そこに新たな市場がある。

このテューダーのシンプルだが未来を見据えた慧眼。

日々競合他社にケツを追いかける我々家電メーカーは今こそテューダーの崇高な思想、そしてコトラー先生の格言を思い出すべきだ。

そう、事業とは顧客の創造なのである。新しいマーケットを作り上げろ!

 

●テューダーからの学び

事業家とは顧客の創造が仕事である。

 2、氷を運ぶも需要がなく大失敗

テューダーの会社の初陣は、氷を運ぶことにおいては成功したのだ。

なんと氷80トンをボストンから数週間かけて西インド諸島まで運んだのだ。

テューダーは感覚的に氷は数カ月は持つことを知っていたのだ。

 

 

しかし、問題は別にあった。なんと全く需要がなかったのである。

赤道直下で生まれてこのかた冷たいものなんて触ったことがない人たちは

氷を全く理解できなかった。

考えて見たら氷とは手段である。目的はものを冷やしたり、食品の保存を長くしたりという価値を理解して意味がある。

しかし、「冷やす?What's 冷やす?それ美味いの?」の概念の人たちにとって、

冷やす恩恵を理解させることほど難しいことはない。

 

そんなことをやっている間にテューダー達の氷はどんどん溶けてしまった。

結局テューダー達は少しのアイスクリームを現地民に食べさせて、

40億の赤字を出して初陣は盛大に失敗に終わった。

 

この時代の事業リスクは今とは段違いである。そもそも航海をするだけで死ぬかもしれない。

今の時代にようにアジャイル開発だ、なんとか言って試作機を作って、

お客さんの意見を聞ける時代はいい。

しかしローリスクゆえに他社との競争が激しいし、何よりピボット前提で

初期の方向性に固執できないというデメリットもある。

しかし、逆にこの時代に試作の氷なんて作って、お客さんの意見を聞いていたらどうだろう。間違いなく「うん、需要ない」で終わっていたはずだ。

日々ピボット前提で弱気だし顧客の声に翻弄させる我々だが、

新事業にはお客にその価値を認めさせる執念も必要なのだ。

 ●テューダーからの学び

自分が信じる価値を顧客に理解させることが事業である。

 3、苦難の連続、めげずに技術開発

 それからテューダーは諦めずに氷を西インド諸島に届け続けるが、全く価値を認めてくれない。

この時代、おそらく一回の航海で莫大な費用が必要であり、めちゃめちゃハイリスクな事業であることは間違いないが、

テューダーは氷貿易をやり続けだのだ。

そうするうちにテューダーの会社の資金は彼の届けた氷同様、溶け続け、そこをつき、さらに金を借りるも返せずに借金未払いで刑務所に入れられてしまう。(しかも二回も)

テューダー絶望の28歳である。

 

普通ならここで諦めて、農家でも大人しくやるか〜となる。

しかし、彼は圧倒的にしつこかった。完全に会社にいたら嫌われるやつである。

金がなくなったテューダーは、金がないなりに策を考える。

一つは空の貿易船に狙いを定め、彼らに氷を運んでもらったのだ。

当時はニューイングランド西インド諸島で定期的な貿易船が動いていたが、輸出物がないニューイングランド初の空船に狙いを定め、テューダーは格安で氷を運んでもらった。

 

二つ目は、氷の持ちを長くするために、おがくずを氷と氷の間に挟んで保存し運んでもらうことで、通常よりも氷の持ちが良いことを発見したのだ。

おがくずも製材所の廃棄物であるため、激安である

 

さらに輸出先の現地では、氷の保管庫の開発を行った。

二重構造の特別な保管庫を設計開発したことで、氷を現地に届けた後、ここに輸出した氷を保管でき、販売する仕組みを作ったのだ。

金がないなりに何かを考える。テューダー執念の事業継続であり不屈の精神。

日々資金繰りに怯える起業家たちよ、テューダーはこう語りかける、

「金はなくなってからが勝負じゃ!」

 

●テューダーからの学び

金がないならしょうがない、使えるものはなんでも使え

 

 

 

徐々にテューダーの氷貿易のパーツが埋まって行くのであった。

正直この間、どうやってテューダーが資金調達したのか全くわからないが、

事業の夢を語って人を魅了し、パートナー提携を行い、資金を集めたのだろう。

まさにアントレプレナーそのものである。

 4、ついに利益を生む、道が開ける

1818年、テューダーは初めて氷事業で利益を産んだのだ。

事業をスタートして15年目、35歳のときである。

荒唐無稽に思えた事業が長い年月をかけてついに芽が出だのだ。

 

そこから怒涛の快進撃が始まる。

氷の採取方法を馬を使った新たな方法を開発し、従来の3倍以上に氷採取の効率化を行った。

世界中に貯氷庫を構築し、サプライチェーンを構築したテューダーの事業の参入障壁は恐ろしく高い。しかも天然の氷の原価はただである。

かかる費用は物流費や維持費、販促費のみである。

 

氷の冷却運送技術はブラックボックスになっているし、氷を採掘するノウハウ、さらには氷を活用した販売網やプロモーション、氷を使ったプライベートブランド商品など、まさに現代版アマゾンである。

各地で有力なバイヤーとも契約を行い、氷を売りさばきまくった。

 

この事業のコアコンピタンスは何かというと、サプライチェーンである。天然の氷を採取し、どうやって溶かさずに消費者まで届けるか、その運搬から現地保管、販売までのサプライチェーンにテューダーの会社が築いたノウハウがあるのだ。

 

しかし元を正せば、テューダーが10年以上、毎年氷貿易で失敗してきた問題を一つずつ解決してきたこと、これが事業の優位性に結びついたのであり、はじめから狙ってできたことではない。

新事業のプレゼンをした際に、知った顔で二言目には「この事業の競争優位性は何?」という部長共に言ってやりたいわ。「競争優位性なんて始めから狙ってできるもんじゃないわ!馬鹿者!」 

●テューダーからの学び

競争優位性は現場の失敗から生まれる。

 5、圧倒的成功、敵に対する過酷な仕打ち

 テューダーの氷貿易は世界を変えた。

世界中に販路を構築したテューダー、その販売網はインドを始め、中国や日本にも及ぶ。

インドはテューダーにとって最大のマーケットになり、最も利益を生むことになる。

 

 

氷を通じた恩恵は生活を変えただけでなく、別の産業も生み出した。

例えば食品輸出。

これまで食肉は運搬中に腐っていたが、氷と共に運搬することで、長期の保存が可能になり、食品輸出という産業が生まれることになった。≈

 

またテューダーの逸話としてこんなことがある。

テューダーの事業が軌道に乗った時、

当時冷却装置を開発していたゴリーという研究者がいたのだが、

その装置が作る氷は細菌が入っている、というネガティブキャンペーンをしたのだ。

(これによりゴリーの装置は事業として芽が出ずに終わってしまう。

なんともかわいそう。)

自分の事業の敵は徹底的に叩き潰す。この強さ。これこそアントレプレナー

数十年後にはゴリーの技術がベースとなった冷蔵庫やエアコンが普及したことで、

氷貿易産業は終焉を迎えることになるのは皮肉であるが。。。

 6、最後に

実は若き日のテューダー、面白いことに彼はあるデマを信じていた、

それは「アイスクリームがイギリスからトリニダードトバコまで凍ったまま運ばれている」というまた聞きの話であった。

これは完全にデマなのだが、この話を信じ切っていたテューダーは「アイスがいけるなら自分も氷が運べる!」

と思い立ち起業したのだ。

荒唐無稽の少年の夢が一大産業を築いてしまったのだが、その一つに上記のデマは間違いなく起因していたはずだ。

しかし、テューダーが仮にお利口であり、知識があり、猜疑心の強い性格だったら、

上記の話を嘘と見抜いたかもしれない。

しかし、テューダーは無知であったから可能性を信じ、行動したことでその真実を証明したのだ。

 

僕たちは普段、お利口に囲まれて批判を浴びる立場であるが、

ある意味無知ほど強いものはなく、実際の行動でしか事業の可能性を

証明できない、そして何があっても諦めない「不屈の執念」

これを氷王のテューダーから学ぶべきである。

 

●テューダーからの学び
無知は強く、行動と執念こそが事業を創る

 

 

 

世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

 

【思考術】コト発想はもう古い。これからはビジョン発想の時代となる

ビジョン発想とは何か?

 

結論から言うと、

ヒトはどうあるべきでどんなことに幸せを感じて欲しいか、など自分の理想世界を追求する極めて個人の主観的な新商品発想方法であり、

従来のモノ発想やコト発想とは一線を画する。

そして、今の世の中ビジョン発想のサービスは需要に対して供給が圧倒的に追いついていない。 

今日はそんなビジョン発想について論じたい

 

1、マキシマイザーという現代の病

マキシマイザーとサティスファイザーと言う言葉を聞いたことあるだろうか。

マキシマイザーとは、物事を決断する際、様々な選択肢を考慮し最善の選択を選ぼうとするスタイルの人であり、

かたやサティスファイザーとは、選んだり考えたりすることにあまり時間を使わず、

直感的に決断する人のことだ。

この二つのタイプでは、実際にマキシマイザーの方がサティスファイザーよりも優れた決断をするケースが多いが、マキシマイザーの方が選んだものに対する満足度が総じて低いというデータがある。

 

「頭パンク イメージ」の画像検索結果

 

 

 

 

そしてあらゆる情報にアクセスしやすくなった現代は、

あらゆる人がマキシマイザー的になりやすい環境である。

 

皆さんも思うところがあるはずだ。

ペアーズで色んな男性に会えば会うほど虚しくなるように。

現にフェイスブックやインスタの利用時間が長い人ほど幸福度が下がる

データがあるが、それも人と自分を比較して幸福度が下がってしまうわけだ。

 

 

そしてマキシマイザー化が進むことで、何が起きるかと言うと

・自分の人生に自信が持てなくなる

・日々の生活に満足感が得られにくい

と言う現象が起こる。

 

 

その結果、

「平凡な日常生活の中で生きがいを感じたい」病になる。

 

生きがいとは自分の人生の目的意義である。

そしてそんな目的意義を満たしてくれるのが「意味あるサービス」である

 

2、意味あるサービスは「Why」が肝

意味とは個人の解釈である。

ポジティブシンキングの人は物事を肯定的に解釈する。

逆境を光機ととらえる人もいる(アパホテルの社長だね)

 

意味あるサービスとは、

自分の生活に新しい解釈を与えてくれるものである。

だからそのサービスを選んで使うことで、

日々の生活に刺激が生まれたり意義が生まれたり、人生を主体的に生きてる気になれる。

メルカリで日本の古着廃棄ロスに貢献してる気になれたり、エアビーで外人と交流が生まれたり。

最近浅草のストリップ劇場に女性客が訪れるらしいが、これも批判的視線を浴びる女性が主体的に演じている姿に「主体的に生きてること」に感動したいだけである。

 

そして意味あるサービスが内包するものは

・そのサービスを使うことで生活に新たな意味づけができること

であり、そのためには

・そのサービスがもたらす変化

が大切なのだが、そんなサービスを生み出すマーケティング側の立場としては、

・何故そのサービスが必要なのか?

という哲学的思考とビジョンが必要になる。

人間は本来どうあるべきか、どんな体験を得るべきなのか、

何が正しいか、何が好きであって欲しいか。

そして最も大切なことはこのWhyに繋がる視点は、

ユーザー観察からはうまれず自分の内発性や自己欲求から生まれると言うことである。

 

3、中から外へのイノベーション

従来のもの発想やこと発想はユーザー起点であり、人の観察からインサイトを引き出しサービスを考えていた。アプローチとしても大量のアイディアを出し、その中から一番良さげなアイディアを選ぶ方法である。今まではこれで正しかった。

しかしこの問題解決型のアプローチではたくさんのアイディアは生まれるが、それを価値あるものにできる解釈を与えられない。

なぜならその起点は内発的なものだからだ。買収した企業の価値観を自社色に染められないのと同じことである。

 

 

しかし、意味あるサービスはユーザー観察からは生まれない。

ユーザーを見てるだけではあるべき論は生まれないからだ。

自分の中で深く考え、煮込み、その深い考え方を持つ、そしてそれを数人の仲間とぶつけ、批判しあい、また考え込む、と言う、過去哲学者たちが街頭や店で仲間とぶつけあったようなアプローチでしか生まれない。

じっくり自分の中で煮込んだあるべき論やアイディアを形にして人にぶつける。

これが中から外へのイノベーションである。

量の時代から質の時代へ、協調の時代から批判的対話の時代へ、多数の議論から少数のビジョナリーの議論へと変化する。

 

 

4、ビジョン発想

この意味のあるサービスを生み出す思考法こそ、ビジョン発想である。

人々がどうあるべきか、どう生きるべきか、どんなものを愛して欲しいか、

これは既存サービスという範囲の中で試行錯誤してたもの発想やヒト発想とは異なる、一つ上位レイヤーの考えであり、

社会情勢や現代人の心の機敏な変化、日常の違和感や自分の信念など、

深く人に対する理念や洞察が必要になってくる。

日常の何気ない景色のワンシーンを無駄に思うか、きっかけに変えられるか。

 

たとえば、屋外街頭広告を景観を汚すといって辞めてしまえというのか、

上を見上げる機会が増えるので空の美しさに気づく人が増えるというのか、

これが解釈の違いであり、意味付けである。

屋外広告の企画者ならどうやったらみんなが屋外広告を愛してくれるか、

という自分の内なる想いを伝えられるかが肝となる。

 

たとえばカメラの商品企画者なら、

カメラの画素数やレンズ性能で勝負するのがモノ発想、

カメラの写真共有により楽しい会話のきっかけを作るのはコト発想

カメラ撮影の目的を再定義するのがビジョン発想である。

例えば、カメラで撮った写真を一つの物語にできるサービス。

何時間も絶妙なシャッターチャンスを仲間たちと探し続ける旅自体のサービス。

創造性あふれるクリエイター達とのアートコラボレーション。

 

これからの商品企画者にはビジョン発想の視点が求められる。

 

 

ザキオ的イケてるサービス 自動で少額貯金

ふと発見したサービス。

 

hthttps://techable.jp/archives/83549tps://techable.jp/archives/83549

 

自分の口座から利用状況を解析し、自動で無理ない範囲で

貯金をしてくれるサービス。

これ、絶対日本では生まれないサービスだろうな〜と考えていた。

貯金ってめんどくさい、何がめんどくさいって、

毎回貯金をするための手間暇や時間、額を考えることがめんどくさい。

でもそんな貯金のめんどくささを解消し、勝手に貯金をしてくれる。

 

間接的アプローチはマーケティングの原理原則になり得るのか?

 事業を創造するにあたり、

抽象思考と具体思考を何回も往復しなければならないが、これは

仕事筋を強める非常に効果的なトレーニングである。

 

たとえば、新事業サービスの顧客価値を考えるにあたり、

それが自分の理想の社会の実現に対して、正しい一手か?

ということを何度も自問自答する。

商品価値はその上位の戦略目的の達成があるわけだが、

では戦略目的の達成の上位には、自分が実現したい社会があるわけだ。

ソフトバンクなら情報革命を通じて世界を幸せにする。

メルペイなら、滑らかな社会を作る、

のように。そして自分が出す商品価値がどのように自分の実現したい社会に結びついているか、それがいつのタイミングなのか、どのターゲットなのか、など具体論を考える必要がある。

 

つまりこの思考の上下運動だけで、

・自分が実現したい社会を考える想像力

・戦術と戦略を考えるマーケティング思考

・お客様が具体的に体感するUX

 

を何回も考えるわけで、結構な上下運動思考力が身についたりする。

 

そして、この上下運動思考力はすごい大事なのだが、

それは自分の行動を原理原則に基づいて行動できるようになるからである。

 

これはあらゆる物事において必要な思考だ。

例えば幼い子供が悪さをしたら、それがなぜ悪いかを教えなければならないが、それは原理原則を子供に植え付けているわけである。

例えば自分の子供が友達を殴ってしまった。この時の叱り方で

・叩いたから叱ったのか、

・人をキズづけたから叱ったのか、

・手を出したことに我慢できなかったから叱るのか

 

で叱り方は異なるし、この然り方次第で、

子供に世の中の原則を覚えさせ、汎用性の高い行動を身につかせることができる。

 

新入社員が何度も同じミスをしてしまうのも、原理として自分がミスをする法則を理解していないからである。

 

 

たとえば、どんな会社にも経営理念は存在するが、それも同じである。

経営理念という原理原則、抽象表現があり、

それに基づいた各組織の具体的行動がある。

 

 

 

そして、本日の議論はマーケテイング戦略の原則に「間接的アプローチ」はなり得るか?である。

 

まず、間接的アプローチとは何か。

これは戦争の戦術のことで、

直接的アプローチと間接的アプローチというものが存在するのだが、

直接的アプローチは、正面切って敵を攻撃することであり、

間接的アプローチは、敵が思ってもいない方法で敵を攻撃すること

である。

 

この間接的アプローチは、孫子の兵法の言葉によく現れており、

例えば以下なんかが間接的アプローチをよく表している。

・最高の戦争とは戦わずして敵の抵抗を排除すること

・敵が急いで防御をしなければならない地点に出現し、敵の予想しない場所へ迅速に

 軍を進めよ

・迅速が戦争で最も重要なことである。敵が準備していないところを利用せよ。

 

 

 

 

そして、衝撃的なことに、

「歴史上の決定的戦いのほとんどは間接的アプローチによって決着がついた」

というのだ。(by リデルハート

ナポレオンなんかは間接的アプローチが得意で、常に相手が自分たちに有利となる場所におびき寄せたり、誘導して戦ってきた。

 

 

間接的アプローチはある意味リスクも高いが、

非常に強い効力を発揮する。

そして我々マーケターはその本質の原則を考え、日常的に生かすことを求められる。

 

 

では、この間接的アプローチの本質は何かというと

「相手が抵抗する心を折ってしまうこと」である。

もしくは抵抗できなくすること。

 

相手がそもそも戦いたくない、戦う必要がない、と思わせることができるか。

 

例えばあなたの上司に自分の企画を通すときに、上司の反対意見と正面からぶつかって説得することは直接的アプローチである。これはある意味非生産的であるし、結果次第で遺恨を残す可能性がある。

 

それよりも、自分の企画内容が普段の上司の考えと同じ方向性であるよ♡

それをほのめかす方法、これは間接的アプローチである。

相手と違った自分の考え方を相手が疑惑を感じないような形で浸透させることなのだ。

これも上司が抵抗する気持ちをそもそもなくしてしまうことを目的としている。

 

また、とある市場に対して打ち込む新商品があるが、それを他の企業は絶対真似できないようにすることも間接的アプローチである。

その商品を競合企業が真似をしてしまうと、自分たちの強みが足かせになってしまうとか、自分たちの事業に打撃を与えてしまうとか、そもそもやる気が出ないよういすることが相手の心を折っている。

 

また、例えば自分が営業であり、自社商品を売るときに、

直接その商品の価値を伝えるのではなく、その商品を使うことで日常がどう変わるか、

と説明する方がよっぽど相手に価値が響く場合がある。

 

恋愛でも自分の好きという感情を直接伝えるのではなく、態度で示すこと。

 

マーケティングが包括する範囲は幅広いが、

この間接的アプローチというのは原理原則になり得ると考えている。

 

 

 

そしてこの間接的アプローチを実現することは、まずは相手を知ることである。

相手が何に関心があり、どういうものの考え方をするか、それを把握しておく必要がある。また自分たちを知っておく必要もある。自分たちの強みが何で、どうやったら強みを増幅できるのか。

 

そして次は編集力である。

相手の欲しがる情報に合わせて自分の作戦を変化させる。ここはアートの領域でもあるが、とにかく考えるしかない。必死で考えて考え続ける。これに尽きる。

 

そんなことを考えていたら、やはり歴史上の戦略家たちに比べて、自分のことをはじてしまうし、もっと必死で考えなければならないな〜。

 

言語化できないことに価値がある

新しい企画を行っていたり、最新のサービスを調べていると、

言語にできないモノに振れる機会が多くなる。

 

言語にできないというのは、その商品やサービスが持つ本質的な価値もそうだし、

コンセプトや狙っているターゲット、サービスの業界定義など、

明確に言えない領域が存在する。

そしてそれは自分の進める新事業についても同じことが言える。

自分の描きたい世界や実現したい社会は言語化できるのだが、

それを実現するための手段系、つまり自分の企画する商品の価値が明確に

定義できないのだ。

自分の企画してる商品くらい正しく価値を認識できなのか?

と言われそうだが、

 

いかんせん、できないものはできないのだ。

最後にはだいたい変な横文字を使って説明してしまう

 

 

勿論その商品の魅力を誰よりも信じているし、

誰よりも世の中に広げたいと思っているのだが、

クリティカルにその商品の価値を明確化することはできないし、

もはやする必要もないとさえ思ってしまう。

 

そしてなぜこんなことが起こってしまうのかというと、

おそらく、「その体験自体がこれまで存在していなかったため、その意味を説明する言語が存在していない」という結論付けになった。

 

そもそも言語とは意味であり、人に伝えるために言語は存在する。

しかし、人に伝えるためには、

その人達に体験が共有できる状態になる必要がある。

しかし、その体験が共有できる状態になるには、多少は世にそれが浸透する必要があるわけだが、世に存在しないものは体験が共有できない。

つまり、伝えられないもののため、言語化できないのだ。

以前、以下のような記事を書いたが、これは自分がその体験を言語として把握しておかないと、それ自体を体験できないという記事だが、同様のことである。

 

taitaitai.hatenadiary.jp

 

 

 

 

 

 

例えば、最近若者の間で流行しているTiktok

これはどんなものかというと、

短い動画共有サービス

 

であるが、では一体どんな価値を提供しているのか?という問いに対して、

一言で表すのは非常に難しい。

 

 

抽象度をあげると

承認欲求を刺激するサービス

 

であるし、

具体的に言うと、

 

決められた既定のダンスに合わせてかわいく自分の動画を共有できるのでインスタよりも気軽にそこまで恥ずかしくなくみんなにかわいさをアピールできて幸せ

 

なサービスである。

大体この具体と抽象の中間地点が最も筋の良い言葉となるのだが、

「歌や踊りなどの面白さに振ったコンテンツパッケージ」

「驚きや面白さを気軽に作れて共有できる動画イノベーション

「誰もがクリエイターになりたい深層的な欲求を満たすサービス」

 

まあなんとでも言えるわけである。

だからTiktokの価値をシンプルに言語化するのは難しいし、しなくてもよいと思う。

だからTikitokも思い出を作ろう、みたいな振り方をしているのだろう。

 

 

きゃりーぱみゅぱみゅの価値は?と問われたら、

人によって異なるし、PPAPもしかり。

キャッシュみたいなフィンテック×フリマみたいなサービスも説明が難しい。

AirbndBの価値も一つではない。

 

人の欲求が複雑化している社会では、

言語化できないものから新たなサービスが走り出し、それが次第に認知され、

言語化されていくわけである。

だから、新しいサービスを考えている人は、

例えその価値を自分でうまく表現できなくても

落ち込む必要はない。

 

 逆に、

・人によって感じる価値が変わってしまう

・提供者側が明確な説明ができず、言葉を探してしまう

くらいなサービスの方が新しいイノベーションが生まれやすい社会なのだ。

 

むしろ大切になっていくことは

そのサービスが受け入れられているユーザー達がいる、

という事実である。

特に最初のイノベーターやアーリーアダプター

なぜそのサービスを使ってしまうのか、今までどんな課題があったのか。

そのサービスは一言では言語化できないものであるが、

そのユーザー達が使っている理由はわかるはずだ。

 

その理由が

・今まで気づかなかった課題であるのか

・その課題は大きかったのか

・それはマズロー欲求の高次な欲求であるか

 

この三つがそろっていることの方が、大切であり、

強いインパクトを生むサービスになり得る。

 

 

ということを一週間の展示会を通じて、

100人以上の人としゃべり続けて、

最後に感じたことでした。

今、新幹線で帰っているが、頭があったかいうちにとりあえず書いておきましょう。

そして、今週は一回も週刊誌が立ち読みできてないので、帰りのコンビニが楽しみでもあるね。